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低カロリーで栄養密度の高い「ケール」!
アブラナ科の野菜で人気の「ケール」。大きな特徴は、低カロリーなのに、栄養素がとっても高密度に詰まっていることではないでしょうか?
グリーンスムージーに、オリーブオイルやアボガドオイルでカリカリに焼くケールチップもとっても人気のおやつですよね。
ケールは実は蒸したり調理した方が、栄養価が上昇したりする成分もあるんです。それはビタミンAやビタミンKも!
この記事にて、調理前、調理後のケールの栄養素についてもご紹介しましたので、ご興味あれば、こちらもご参考にしてくださいね。
▶ ケールが持つ驚きの成分、栄養価
ケールの名前の由来
日本では青汁がきっかけで、世界に先駆けてケール人気に火が着いたような気がします。
ケールはもともと地中海沿岸の穏やかな気候のもとで採れていました。モロヘイヤと同じくエジプトや中東料理でもお馴染みの食材です。
ケールという名前は、バイキングの先祖のケルト人が紀元前600年頃、ヨーロッパ広めたからケールと呼ばれるようになったとか・・ケルト人が飼っていた羊がケールを食べていたお陰でとっても長生きしたのだそうです。
そんなケールの栄養価やその特徴は、ざっと上げただけでも
- 低カロリーなのに高栄養価
- GI(グリセミック・インデックス(Glycemic Index))が低い
- 飛びぬけたビタミンA、C、K
- マンガン、銅の高含有率
- 不飽和必須脂肪酸「アルファ・リノレイン酸」を含む
- ポリフェノール、フラボノイド類
などがあげられますが、具体的にはどんな健康効果を私たちにもたらせてくれるのでしょうか?
今回は、米国研究家やドクターによる証明済の健康効果を中心に、この小さな緑葉野菜のケールがもたらせてくれる健康効果、効能11選として集めてみました。
ケールがもたらす健康効果、効能11選とは
【1】アルファリノレイン酸
ケールは脂肪分も少量だけ含まれていますが、その中の脂肪の大部分は、「アルファリノレン酸」と呼ばれるオメガ3脂肪酸です。
”亜麻仁油”や”えごま油””チアシード”にも、アルファ・リノレイン酸が非常に多く(60%近くも)含まれていますが、ケールにも葉野菜としては珍しくアルファリノレイン酸が含まれています。100gのケールを食べることにより、アルファリノレイン酸を350mg摂取することが可能です。
「アルファリノレン酸」は体内でEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されるオメガ3系でもっともベーシックな必須脂肪酸。
脳細胞の健全化、血流改善、高血圧、糖尿病の予防、がん予防から、体を炎症から守ってくれる効能だったり、髪や肌への美容効果に至るまで。実に多岐にわたる健康効果や効能を「ケール」によって私たちは得ることができます。
【2】ケルセチン及びケンフェロールによるアンチエイジング
ケールには、強力な「抗酸化成分」が含まれています。
それらは、ベータカロチン、ビタミンC、フラボノイド、およびポリフェノールなどです。
特に、フラボノイド類の「ケルセチン」と「ケンフェロール」は、今もっとも注目されている「抗酸化成分フラボノイド」で、世界中で動物を用いた効果測定など数多くの研究がなされています。心臓保護、血圧低下、抗炎症、抗ウイルス、抗うつ及びがん予防に至るまで、さまざまな効能を有する化合物とされています。
勿論、抗酸化成分によって、病気以外にも私たちのアンチエイジングパワーを強力に引き出してくれます。
【3】ビタミンKで骨粗しょう症を防いでくれる
ビタミンKにおいて、ケールはその含有率が突出して多い緑黄野菜です。しかも調理後の方がビタミンKの含有量が増えるという特徴もあります。
ビタミンKは、私たちの骨の健康を守り、血糖値の改善や動脈硬化予防と、とても大切な栄養素になります。
【4】ルテインによる視力改善
ケールに含まれる「ルテイン」と「ゼアキサンチン」には、黄斑変性(おうはんへんせい)と呼ばれる加齢とともに視力が低下していく病気を防ぐ効能があることが確認されています。「メソ・ゼアキサンチン」と一緒に、黄斑色素の光学密度を増加させ、視力低下を防ぐ効果があることが研究で確認されています。
米国の研究誌によると、ゼアキサンチンを1日8mg含まれた食事を1年間つづけることで、夜間視力の回復と平均視力が1.5への改善効果があったと発表されています。
【5】鉄分補給で疲れにくい体へ
鉄分は牛肉などによく含まれていると思われていますが、牛肉100gあたりの鉄分量1.6 mg に対し、ケールにおいても100gあたり1.5 mg と、牛肉に引けを取らないほどの鉄分量がケールには含まれています。
鉄分には筋肉疲労の回復や、動悸、めまい、また不妊の改善などの効果があります。
【6】実はオレンジより豊富なビタミンC
ビタミンCは、コラーゲン合成や、構造タンパク質合成など細胞の多くの機能を果たす水溶性抗酸化剤です。ケールには、ほうれん草などに比べても実に4.5倍のビタミンC含有量を誇ります。
ケールは美容と健康に欠かせないビタミンCを実はオレンジよりも多く摂ることができるのです。
【7】LDLコレステロールを下げ、心臓病のリスクを低減してくれます
コレステロールは、身体の多くの重要な機能を有しています。肝臓がコレステロールを吸収するときに“胆汁酸”に変換しますが、ケールが持つ“胆汁酸封鎖剤”が胆汁酸と結合して、胆汁酸が再吸収されることを防止してくれます。
この働きによって、体内のコレステロールの総量を減少させることができるのです。
ある研究では、ケールジュースを毎日12週間飲み続けることによって、善玉(HDL)コレステロールを27%増加させ、悪玉(LDL)コレステロールを10%も低下させることがわかりました。
また、ケールは生食よりも調理後の方が、その胆汁酸を封じ込める力が43%増大するとの研究結果も出ていますので、この効果を得るには、ケールジュースよりも、蒸したり茹でたりして食べる方が良いでしょう。
【8】睡眠改善
ストレスの多い一日の終わりに、ケールが持つカルシウム分の効能があなたをリラックスさせてくれます。カルシウムは乳製品を中心に摂取するものと考えていますが、ケールはきちんとカルシウム分を含んだ「緑の野菜」なのです。
【9】がんの予防
がん細胞は、その動きを制御しない限り増殖を繰り返す恐ろしい生き物です。
ケールは、癌に対する保護効果を発揮する「スルフォラファン」という抗がん特性をもった化合物を含んでいます。また、「インドール3カルビノール」と呼ばれる癌防止剤も含まれています。
インドール3カルビノールは、乳がんや前立腺がん細胞など多くのがん細胞の増殖を抑えたり、アポトーシス(細胞死)を引き起こすなどの抗がん作用があることが動物実験では報告されています。
【10】高ミネラル成分による骨の健康
現代人のほとんどが不足しがちなミネラル成分をケールはとても多く含んでいます。
植物の中でカルシウムを多く含むのはケールです。また重要ミネラルのマグネシウムの不足も、2型糖尿病や心臓病のリスクにつながります。ケールが持つカリウムは血圧の正常化と心臓病リスクを下げてくれるなどの効能があります。
【11】ダイエット効果
低カロリー食品を選んで食べることはダイエットを考える時の基本ですが、ケールは100gあたり生食で49 Kcal 、調理後で 28 Kcal と低カロリーでありながら、ダイエットに必要なたんぱく質や食物繊維もしっかりと含まれています。
ケールは多くのダイエッターに非常に優しい野菜の代表格です。
生ケールが産む副作用?食べ過ぎ注意
ケールには、1日当たりの推奨摂取量の約14%にあたる2.6gの食物繊維が含まれており、食物繊維を取り過ぎることによって、IBS(過敏性腸症候群)を持ったような人にはおススメではない。などという意見も一部にはあるようです。
生ケールの摂りすぎでお腹の調子を崩してしまう恐れのある人は、ケールで作ったスムージージュースなどは控えた方が良いかもわかりません。ケールはほうれん草のように湯がいて食べてもとっても美味しい野菜ですので、火を通して食べるようにしましょう。
あと、何でもそうなのですが、一度に食べ過ぎるのは良くないですよね。
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ケール効能まとめ
栄養価が高く、調理もとっても簡単なケール。サラダやスムージーに入れて生で食べたり、さっと茹でただけでも美味しく食べられます。
「ケール」は間違いなくこの地球上の植物の中で、健康効果や栄養価、その効能が高い食品の一つです。
さあ、あなたも普段の食生活に「ケール」を積極的に摂り入れて健康ライフを送っていきましょう♪
(By ディオニソス)