免疫力とは違う!あなたの「抗炎症性」を高めてくれるスーパー食材15選とは?
この記事の目次
「抗炎症性」って何なの?
抗炎症性(Anti-inflammatory)とはあなたのカラダの炎症を抑える力のことです。カラダに何らかの異物の侵入や組織の障害といった好ましくない刺激が発生した時には、カラダの免疫システムが動き出してその異物や組織に対しアタックを仕掛けますが、「炎症」とはそのアタックの結果、引き起こされる局所的な防御反応です。「腫れ」「発熱」「赤くなる」「痛み」「かゆくなる」などの症状として体表面では現れます。
そして「抗炎症性」というのは、過剰な炎症反応を抑える力のこと。私たちのカラダのバランスを保ってくれる大切な力になります。
免疫力とは違うの?
ここでは、麻布医院院長による免疫栄養学に関するHPの内容が分かり易かったので、ここから引用することにします。(http://www.azabu-iin.com/meneki/index.html)
私たちのカラダの免疫システムは、以下の4つの作用に分類されます。
1つ目は、免疫細胞をつくったり、免疫機能を正常に維持する「免疫活性維持力」
2つ目は、免疫機能に働いてその攻撃力を高めるもの「免疫増強作用」
3つ目は、栄養成分自体が直接細菌やウイルス、がんなどの異物めがけて攻撃・排除する「抗菌作用・抗ウイルス作用・抗がん作用」
4つ目は、免疫システムが過剰に働いた後に、カラダに起こる炎症反応を抑える力「抗アレルギー作用・抗炎症作用」
簡単に表現すると、1はカラダの免疫システムを正常に働かすこと、2と3については、免疫システムの機動力、攻撃力を高めること。そして4が、過剰な炎症反応を抑える力(抗炎症性)ということで、今回のテーマは4番目の抗炎症性(抗炎症作用)にスポットを当てています。
なぜ抗炎症性が必要か?抗炎症性が落ちるとどうなるの?
関節炎、心臓病、糖尿病、高血圧、喘息、炎症性腸疾患(IBD) などなど、これらの病気は私たち現代人の多くにとって多くの苦しみとなっている代表的な病気。
これらの病気すべてがカラダの抗炎症性の欠如によって発生しているという明確な根拠はありませんが、少なくとも過剰な「炎症」の増大、継続が何らかの形でかかわって、誘発されている病気であることは確かです。ですので、私たちはもっとカラダの抗炎症性について、考え直す時期に来ているのかも分かりません。
私たちのカラダの免疫力をあげることも大切ですが、「抗炎症性」も同時に高めていくことも、私たちの健康力を維持するためにはとても大切なのです。
免疫力についてはこちら↓
免疫力アップへ!健康の基礎パワー、免疫力を高める食材・食べ物15選!
抗炎症性を高めるにはどうすれば良いの?
やはり食事による地道な体質強化が一番の道のりです。幸いなことに天然由来の食材には、カラダの抗炎症作用に効果がある栄養素をバランス良く含んだ食材がたくさんあります。米国での実験では、IBD患者が抗炎症作用の高い食品を取り続けた結果、その患者の多くが投薬品の数や量を減らすことが出来たとの実験レポートも出ているくらいです。
将来の健康維持に向けて今からあなたのカラダの「抗炎症性」にも着目して、良い食べ物を摂っていくことを身に付けましょう!
では、具体的に抗炎症性を高めてくれるスーパー食材15選をご紹介していきます。
「抗炎症性」を高めてくれるスーパー食材15選
【1】緑葉野菜
特に濃い色の果物や緑葉野菜には、細胞の健康を維持回復してくれたり、抗酸化、ならびに抗炎症性を持つ「フラボノイド」が豊富に含まれています。緑葉野菜を充分に摂ることができない場合、ここであげる15の食材リストの内のいくつかと一緒に朝食ジュースとして摂りたいものです。
例えばフダンソウ(スイスチャード)の栄養素には、抗酸化力の高いビタミンAとビタミンCだけでなく、フリーラジカル損傷から起こる”酸化ストレス”に対して脳神経を保護してくれる「ビタミンK」も多く含まれています。ビタミンKを多く含むフダンソウを多く食べることによって、ビタミンK不足を解消してくれます。
【2】チンゲンサイ
中国白菜としても知られる「チンゲンサイ」は、抗酸化ビタミンやミネラルの宝庫です。実際に、最近の研究では、チンゲンサイに70以上の「抗酸化フェノール物質」が存在することが明らかになっています。これらにはフリーラジカルを除去、強い酸化防止剤でもある“ヒドロキシ酸”が含まれています。調理するにもとっても使い勝手のよいチンゲンサイをもっと活用してあなたの抗炎症性も高めましょう!
【3】ビーツ
酸化防止剤がぎっしり詰まった食材の特徴としては、まずその濃い緑色!ビーツは典型的な抗酸化食材です。ビーツには、抗酸化剤として有名な「ベタレイン」が含まれています。また日常の食事にビーツを加えることによって、細胞の修復を助け、炎症作用を鎮めるカリウムとマグネシウムも高レベルでバランス良く摂取することができます。
【4】セロリ
薬理学研究上、セロリがもたらすメリットは、血圧およびコレステロールレベルを安定させることだけでなく、心臓病を防ぐ抗酸化力と抗炎症性の両面を持っていることだと言われています。セロリにはカリウムなどのミネラル成分や、抗酸化剤として働くビタミン類なども多く含みます。
カラダの健康的な抗炎症性をつくるには、ミネラルバランスも大切な要素です。例えば、ナトリウムとカリウムが豊富な食材などが良い例。カリウムが毒素を摘出し、ナトリウムが流動性と栄養を提供するなど、その組み合わせによって健康が保たれます。このようなバランスのとれた組み合わせがなければ、毒素が炎症を招き、体内に蓄積し続けるということになってしまいます。セロリを摂取する大きなメリットは、それが優れたカリウムの補給と、抗酸化剤およびビタミンの補給です。
【5】ブロッコリー
スーパー健康フードとして有名なブロッコリーには、カリウムとマグネシウムが多く含まれていて、この組み合わせで私たちのカラダに強力な抗炎症作用をもたらせてくれます。
ブロッコリーは「フラボノイド」および「カロテノイド」を含んでいるので、抗酸化剤としても強いパワーを持ちます。フラボノイド、カロテノイドは一緒になって、カラダの酸化ストレスを取り除いたり、慢性炎と癌が結びつくリスクを軽減するなどしてくれます。
【6】チキンスープ
チキンスープなど骨ベースのスープには、カラダに容易に吸収することができるカルシウム、マグネシウム、リン、ケイ素、硫黄などのミネラルが含まれます。
コンドロイチン硫酸塩やグルコサミンなど、炎症、関節炎や関節の痛みをいやす高価なサプリメントとして有名な成分も含んでいます。
炎症性腸疾患(IBD) に苦しむ患者にとって、骨ベースのスープは治療目的も使われるほどです。
【7】ブルーベリー
ブルーベリーは抗酸化力の強い「ケルセチン」を多く含んでいます。ケルセチンは特に柑橘類や、オリーブオイル、黒っぽい色のベリー類に多く含まれています。ケルセチンはフラボノイド系の植物栄養素の一つですが、カラダの中で炎症を抑制し、また癌細胞とも戦ってくれる頼もしい存在です。この「ケルセチン」が、ブルーベリーのもたらす健康効果の大きなところです。
【8】パイナップル
抗酸化効果の高い「ケルセチン」ですが、サプリメントとしてはその多くが「プロメライン」とセットになって製造されていることが多いはずです。「ブロメライン」は、消化酵素の一つで、パイナップルが抗炎症作用を持つ理由はこの「ブロメライン」を多く含んでいるからです。
プロメラインはその抗炎症作用とともに、免疫システムを調節する力もあることが知られています。すなわち過剰な炎症作用を防いで、免疫応答を正常化してれます。
パイナップルはまた、ビタミンC、ビタミンB1、カリウムおよびマンガンも多く含んでいます。
【9】サーモン
サーモンは優れた脂肪酸、オメガ3必須脂肪酸の供給源です。オメガ3脂肪酸は、もっとも強力な抗炎症力をもつ物質の一つです。最新の研究では、オメガ3脂肪酸は、炎症の軽減、心臓病、癌および関節炎のような慢性疾患のリスクを低下してくれます。またオメガ3脂肪酸は、脳神経に大きくかかわり、記憶認知や行動障害にも影響をもたらせます。
【10】フラックスシード(亜麻の種)
アマニ(亜麻仁)はオメガ3必須脂肪酸ならびに植物性栄養素の優れた供給源です。「リグナン」は老化防止、ホルモンバランス、酸化防止剤としてなど大きなメリットをもたらせてくれるとてもユニークな繊維質のポリフェノールです。ポリフェノールは腸内でプロバイオティクスの成長を助け、カラダの中での酵母、カンジダ菌を取り除く効果があります。
【11】クルミ
肉をたくさん摂らない人にとっては、クルミはタンパク質とオメガ3脂肪酸の両方を提供してくれます。
抗炎症性を高める食事のために、オリーブオイルを振りかけた緑葉サラダにの上にクルミをトッピングしたり、軽食用にクルミを食べるようにしましょう。
【12】チアシード
チアには、抗酸化剤としての働きの他、必須脂肪酸のアルファリノレン酸およびリノール酸、ムチン、ストロンチウム、ビタミンA、B、E、及びビタミンD。そして硫黄、鉄、ヨウ素、マグネシウム、マンガン、ナイアシン、チアミンなどのミネラルも含みます。
【13】ウコン
ウコンの主要な化合物「クルクミン」は、非常に活発な抗炎症性成分です。「クルクミン」の持つ抗炎症性は、アスピリンやイブプロフェン以上だとも発表されたレポートもあるほどです。
【14】生姜(ジンジャー)
生姜には、過剰な免疫応答によって引き起こされる炎症を減らすことができる特別なものです。
アーユルヴェーダ医学によると、生姜は体温を高め臓器中の毒素蓄積を防ぐ効果が高いと言われています。また、リンパ系の浄化にも役立ちます。
【15】オリーブオイル
オリーブオイルは地中海式ダイエットには欠かせない食用オイル。エキストラバージン種に含まれるその成分である「オレオカンタール」には、その風味を整えるだけではなく、炎症に対する鎮痛効果もあるとスペインの研究では発表されています。
「抗炎症性」まとめ
私たちのカラダに備わっている免疫システムと炎症機能、それぞれとても大切な機能なのですがその炎症を抑える今回のテーマでもある「抗炎症性」とのバランスが崩れると、炎症が持続し、自己免疫疾患などの病気を逆に引き起こしてしまいます。まさに警察による犯人との銃撃戦のあと、飛び火した周囲建物の消火活動をおこなう優秀な消防隊といったようなものでしょうか・・!?
天然由来の食材が持つ成分パワーで、私たちのカラダの機能一つ一つをバランスよく整えていきたいものですね♪
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(by ゼウス23世)