神様の食材

日本の雑穀!あわ・きび・大麦・ひえを使った人気レシピ16選!

日本雑穀協会によると、雑穀とは・・

「日本人が主食(白米)以外として利用している穀物の総称」

と定義されています。キヌアやアマランサスなど、ここ数年の間に大変注目を集めるスーパーフードもありますが、古代から日本人の間で、食用とされてきたものに「あわ」、「きび」、「大麦」、「ひえ」などの穀物があり、これらはまさに「雑穀」にあたります。戦後、食料が豊富になるにつれ、出番が少なくなり、名前も聞かなくなったものもありますが、これら日本人に馴染みの雑穀も知られざるスーパーフード。健康ブームの到来によって、今再注目が集まっています。

に焦点をあて、ご紹介していきたいと思います。

この記事の目次

日本の雑穀「あわ・きび・大麦・ひえ」の伝来ルートと歴史とは

太古の昔より私たち日本人の健康維持に深く関わってきたのは、「あわ・きび・大麦・ひえ」などの穀類です。雑穀にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれていて、白米をはるかに上回る栄養価を持ち合わせています。今のように、食べ物が豊富に無かった時代に、私達日本人の健康を支えてくれたのはまぎれもなくこれらの雑穀です!

(1)あわ

アワ(粟)英名:foxtail millet または bengal grass、イネ科エノコログサ属の植物です。

あわは、東アジア原産で、新石器時代にはユーラシア大陸の各所で栽培されていました。味が淡く、阿波の国で栽培が盛んだったことなどから、この名前が付いたとされています。日本では、縄文時代からひえと共に栽培されており、稲よりも古い栽培歴があります。明治の初めは米よりも栽培量が多く、1940年代の食糧不足時に盛んに栽培されましたが、第二次世界大戦後に栽培量は急速に減少しました。現在は、多くは動物の飼料となっているということです。

あわは、育成から出荷まで非常に手間がかかるため、国内の生産者は少ないですが、全国的にみると岩手県や長野県などで9割近くを生産しています。また、あわは、50種類以上の品種がありますが、うるち種よりも、もち種の栽培がほとんどです。

(2)きび

キビ(黍)英名:Proso millet、イネ科の植物です。

きびは、アジア東部から中央部が原産で、エジプトやインド、ギリシャなどで栽培された最も古い作物のひとつです。日本では、童話『ももたろう』で登場する“きびだんご”が有名ですね。

弥生時代、きびは、あわやひえよりも少し遅れて中国より日本へ伝えられ、日本の歴史では奈良時代に初めて登場します。

きびは、乾燥地や荒れ地など厳しい自然環境でも栽培することができ、あわやひえよりも短期間で収穫できるというメリットがあります。現在は、北海道から沖縄まで全国で栽培されており、生産量は、長野県や沖縄県がトップです。

(3)大麦

オオムギ(大麦)英名:Barley 、イネ科の植物です。

大麦は、世界最古の穀物の1つで、1万年ほど前より西アジアから中央アジアで栽培されていました。日本へは、小麦よりも早く、1800年前には中国より伝えられたと言われています。奈良時代には、日本各地で栽培され、平安時代には、お米と一緒に食べられていました。

大麦は、小麦、米、トウモロコシに次いで生産量が多い穀物です。麦飯、押し麦、白麦などの雑穀米や麦味噌、麦焼酎などに加工される六条大麦や、ビールの原料に利用される二条大麦などの、うるちがあります。他にも、もち麦があり、水溶性食物繊維であるβ—グルカンがたくさん含まれているため最近注目されています。

(4)ひえ

ヒエ(稗)英語名は、”Japanese barnyard millet” イネ科ヒエ属の植物です。

ひえは、インド原産だと言われていましたが、近年インドのひえの品種と日本のひえの品種は起源が別だという説が有力になってきました。

日本の歴史では、稲が伝わるずっと以前よりあわとともに食べられており、日本書紀にはひえが古くから栽培されていたことが記されています。

ひえは、冷えに強いことから名前が来ているとする説などがあり、寒さに強く湿った土地や乾燥地、痩せた土地などでも、あまり手を掛けなくても栽培でき、病気にも強いことから昔から重宝されていました。また、ビタミンが豊富で米よりも栄養価が高い点、味落ちもすることなく5~6年持ち、10年以上の保存も可能という点も重宝された理由の一つです。

ひえは、北海道から九州まで栽培されており、品種も100を超えます。現在は、生産量は岩手県が9割以上を占めています。

あわ・きび・大麦・ひえを使った人気レシピ16選

<あわ編>

【1】おうちで簡単!栗ぜんざい

もち粟を使ったぜんざいです。もち粟は2倍量の水で炊きます。初めは強火で加熱し、煮立ったら弱火で約10分煮ます。火を止めて蓋をし、約15分蒸らします。炊いたもち粟に粒ねりあんを添えたら出来上がりです。優しい甘さが特徴のもち粟で一味違ったぜんざいが楽しめます。

参考レシピ ⇒ 楽天レシピ

【2】粟のクリームコロッケ

もちあわとカリフラワー、玉ねぎを使ったコロッケです。オレガノ、塩胡椒でシンプルに味をつけます。炊いた粟がもちもちとした食感で、ホクホクしたカリフラワーとの相性が絶妙です。雑穀を使ったメイン、副菜、主菜どのポジションでもいけそうな、お子様から大人までどなたでも楽しめそうな料理です。

参考レシピ ⇒ レタスクラブ

【3】砂糖不使用|もち粟ドーナツ

炊いたもち粟と小麦粉と重曹、干しブドウ、塩を混ぜ、リング型やボール型に成形します。成形した生地をきつね色になるまで油で揚げたら完成です。砂糖は不使用ですが、もち粟のほんのりとした甘さとレーズンで優しい甘さに仕上がっています。

参考レシピ ⇒ クックパッド

<きび編>

【4】もちきび高黍入り生落花生ごはん

もちきび、高きび、白米を使ったご飯です。それぞれ浸水時間が違いますので、時間の調節をします。もちきびは浸水不要。高きびは一番浸水時間を長く取るか、熱湯に30分程度つけてから炊きます。白米は30分以上進水させます。炊飯器にもちきび、高きび、白米を入れてざっと洗った生の落花生、塩、水を加えて炊きます。カレーなどによく合う落花生入、雑穀ごはんの出来上がりです。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【5】高きびキーマカレー

高きびは食感が挽肉に非常に似ているため、ヘルシーなキーマカレーを作るには打って付けです。高きびはミートミレット(肉の雑穀)とも呼ばれていて、コクのある味わいと挽肉のような食感があります。また、ミネラルやビタミンB群などもたっぷり含まれているので、疲労回復やアンチエイジング効果などもあります。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【6】たかきび餃子 こどもマクロビ

こちらも、挽肉の代用に高きびを使用したレシピです。まず、鍋に高きびと水を入れて浸水させ、これを火にかけ水がなくなり柔らかくなるまで茹でます。そして蓋をしてしっかり10分蒸らせば出来上がり。餃子やカレーだけでなく、ハンバーグやロールキャベツ、麻婆豆腐などなど挽肉を入れる料理ならばどのような料理にも代用可能です。

参考レシピ ⇒ 楽天レシピ

【7】きび団子

もちきび、餡(市販)、砂糖、きな粉を使ったきび団子レシピです。こちらは、上新粉や小麦粉を使用せずにきびだけを使用していますので素朴な味わいで栄養価も非常に高いきび団子です。もちきびには、食物繊維やタンパク質、鉄分・亜鉛・銅・マグネシウムといった不足しがちなミネラル分が豊富に含まれています。そのうえ、カロリーも低いため、罪悪感を持たずにスイーツが食べられて、栄養補給もできる、とても嬉しいレシピです。

参考レシピ ⇒ クックパッド

<大麦編>

【8】大麦入り根菜のサラダ

腸活におすすめの根菜サラダです。レンコンやごぼうなど、食物繊維豊富な根菜に加え、大麦をプラス。大麦は、β-グルカンなどの水溶性食物繊維をたくさん含有し、腸内細菌のエサとなることで腸内環境を整え、腸の働きを活発にしてくれます。また、大麦を摂取することで、便秘改善効果も期待できます。サラダのトッピングなどに使う場合は、たくさん茹でておいて小分けし、冷凍保存もおすすめです。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【9】ゆで大麦でツナレタスチャーハン

玉ねぎ(長ねぎ)、にんじん、ピーマン、えのき、生姜、にんにくを全てみじん切りにして、フライパンで炒めます。卵とツナ缶を入れ、茹でた大麦を入れて炒めます。塩胡椒・醤油で味をつけ、最後にちぎったレタスを入れて完成です。プリプリとした大麦の歯ごたえが楽しめるチャーハンです。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【10】大麦ライスコロッケ

麦ごはんを使ったライスコロッケです。カレー粉を使用してスパイシーに仕上げています。麦ごはんを丸め、カレー粉をまぶします。次に溶き卵、パン粉をつけて揚げます。ご飯の真ん中にとろけるチーズなどを入れると、満足感のあるライスコロッケになります。噛みごたえのある食感も特徴的です。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【11】大麦の恵みの温玉鶏つくね

茹でた大麦、鶏挽肉、卵、みじん切りした長ねぎと調味料を入れて良く混ぜます。小判形に成形し、フライパンで蒸焼きにします。たれの調味料を入れて、少し煮詰めたら出来上がりです。大麦の食感がアクセントとなり、とってもヘルシーなつくねが出来上がります。同様にして、ハンバーグや肉団子などに混ぜたり、様々な挽肉料理に混ぜて使うこともできます。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【12】大麦のパエリヤ(ビーガン)

こちらのレシピは、肉や魚などを用いないビーガン使用のパエリアレシピです。もちろん、こちらのレシピも美味しいですが、肉類や魚介を使用しても別の味を楽しむことができます。大麦をたっぷり使用したこちらのレシピは、お米を使用した時と比較してカロリーオフですので、ダイエット中でもカロリーを気にせずに食べることができ、おすすめです。

参考レシピ ⇒ クックパッド

<ひえ編>

【13】ローズマリー風味の稗ポタージュ

ひえは、スープなどに使うとクリームに近い風味と口当たりを持つ雑穀です。みじん切りにした玉ねぎを、オリーブオイルで炒め、にんじん(粗みじん)を加えてしんなりするまで炒める。ここにざっと洗ったひえと水を加えて、煮立ったらハンドミキサーなどを使ってポタージュにします。塩といんげんを加えて火が通るまで煮込みます。独特の臭みを消すためにローズマリーを加えて完成です。

参考レシピ ⇒ エキサイトブログ

【14】ヒエのチキンナゲット風

茹でたひえに、アーモンドパウダーとすりおろしたニンニク、リブレ粉を混ぜます。リブレ粉とは、玄米を焙煎して粉末にしたもので、なければ小麦粉で代用も可能です。できた生地をナゲットのかたちに成形し、熱した油できつね色に揚げたら完成です。ケチャップや粒マスタード等をかけて召し上がれ。きびなどの他の雑穀でも試すことができます。

参考レシピ ⇒ クックパッド

【15】緑ソースのひえバーグ

基本的に、普段作るハンバーグに、茹でたひえをお好きな分量加えるだけで、ヘルシーで栄養価満点のハンバーグが出来上がります。こちらのレシピの緑のソースは、すりおろしした“きゅうり”。そこにポン酢しょうゆを加えて作ります。あっさりと爽やかなソースで、ハンバーグをいくらでも食べてしまいそうなので、ヘルシーですが食べ過ぎ注意です。

参考レシピ ⇒ Eレシピ

【16】マクロビ☆稗のプチプチプリン

ひえをミキサーかフードプロセッサなどで砕いてプリンを作ります。市販のひえ粉を使って作ることもできます。砕いたひえとリンゴジュースを鍋で加熱し、艶がでてブクブクしてきたら火からおろしてカップに入れます。冷やすことで、自然と固まりますので、凝固させるためのゼラチン等は不要です。お好みで、シロップなどをかけて召し上がれ。食物アレルギーを持っていてプリンが食べられないお子様にもおすすめのレシピです。

参考レシピ ⇒ クックパッド

雑穀人気レシピまとめ

あわ、きび、大麦、ひえなどを使ったレシピには、白米に混ぜてたく「雑穀ごはん」だけでなく、いろいろなバリエーションや食べ方・レシピがあります。

ひき肉に混ぜて使用するものや、スイーツなども美味しそう♪

ヘルシーで栄養価もアップの雑穀をもっと普段の食事にも取り入れていきたいものです。これらの雑穀は、小麦にアレルギーを持つ方にもおすすめの食材ですが、小麦と同様に雑穀にはアレルギー成分も含むので、摂取のしすぎには注意が必要です。

あわ、きび、大麦、ひえなどの日本伝統の雑穀。今や、主食からは外されてしまってはいますが、摂取するメリットが大きいスーパーフード。ぜひ今後も大注目の積極的に取り入れたい食材です!

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(By ディオニソス)

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