ハワイの定番お土産と言えば”マカダミアナッツ”や”マカダミアナッツチョコレート”♪
よい脂肪分がたくさん含まれていると近年特に人気のナッツ類ですが、その中でもマカダミアナッツっの栄養素や健康効果ってどうなんでしょう?
- マカダミアナッツの栄養価の特徴は?
- 美味しいナッツだけどカロリーが心配・・
- 一日の摂取量は?
- マカダミアナッツオイルが注目なのはなぜ?その正体とは?
今回はマカダミアナッツに含まれる栄養素やその特徴、また気になるカロリー量、マカダミアナッツオイルの利用法などについてご紹介していきます。
この記事の目次
マカダミアナッツとは
マカダミアナッツの正式名称は“マカダミア・インテグリフォリア”。マカダミアの果実(木の実)です。マカダミアは、プロテウス科の植物で、樹木の高さは40フィートにも達する高い樹木。
その木の実であるマカダミアナッツは、別名「クイーンズランドナッツ」、「ブッシュナッツ」、「マロチーナッツ」、「ハワイナッツ」、「バプルナッツ」とも呼ばれています。
脂質含有量が断トツ!
マカダミアナッツは、オーストラリア原産。脂質の含有量はナッツ類の中でもトップクラスです。オーストラリア大陸、タスマニア、ニューギニアなどでの先住民族の「アボリジニ」は、昔からこのマカダミアナットを食用としていましたが、1857年にオーストラリアの植物学者フェルディナンド・フォン・ミューラーにより名付けられ、世に知られるようになりました。
その後、ハワイに持ち込まれたのが、1800年代後半。世界的に流通し始めたのは比較的近年の1970年以降、非常に新しい部類のナッツです。
マカダミアナッツの栄養価は?
健康的な食生活を送る上で常に参考にされる「地中海型食品ピラミッド」では、ナッツや豆類は野菜や果物と同レベルに並んで、「毎日摂取することが望ましい」食品と指定されています。
欧米では、マカダミアナッツを“テーブルナッツ”として日常的にダイニングに置かれ、食べる習慣があります♪
マカダミアナッツの栄養価
マカダミア・ナッツ 栄養価 (100g当たり) |
含有量 |
RDA |
|
エネルギー |
718Kcal (3006kJ) |
36% |
|
コレステロール |
0 mg |
0% |
|
炭水化物 |
4.2 g |
5% |
|
食物繊維 |
8.6g |
34% |
|
タンパク質 |
7.9g |
– |
|
脂質 |
75.8 g |
117% |
|
|
ビタミンA |
0.0 IU |
₋ |
|
ビタミンC |
1.2㎎ |
2% |
|
ビタミンE(αトコフェノール) |
0.5 mg |
3% |
|
ビタミンK |
‐ |
‐ |
|
ビタミンB1(チアミン) |
1.2 mg |
80% |
|
ビタミンB2(リボフラビン) |
0.2 mg |
10% |
|
ビタミンB3(ナイアシン) |
2.5 mg |
12% |
|
ビタミンB5(パントテン酸) |
0.8 ㎎ |
8% |
|
ビタミンB6(ピリドキシン) |
0.3 mg |
14% |
|
ビタミンB12 |
– |
– |
|
葉酸 |
11 µg |
3% |
|
コリン |
‐ |
₋ |
|
ベタイン |
‐ |
₋ |
|
カルシウム |
85.0 mg |
9% |
|
鉄分 |
3.7 mg |
20% |
|
マグネシウム |
130 mg |
33% |
|
リン |
188 mg |
19% |
|
カリウム |
368 mg |
11% |
|
マンガン |
4.1 mg |
207% |
|
ナトリウム |
5.0 mg |
‐ |
|
亜鉛 |
1.3 mg |
9% |
|
銅 |
0.8 mg |
₋ |
|
セレン |
3.6 µg |
5% |
|
フィトステロール |
116mg |
‐ |
|
水分 |
1.4g |
‐ |
|
灰分 |
1.1g |
‐ |
【引用】セルフニュートリション・データベース
http://nutritiondata.self.com/facts/nut-and-seed-products/3123/2
マカダミアナッツの栄養価の5大特徴とは?
栄養価が高いマカダミアナッツには、以下の大きな特徴がありますので、ご紹介しましょう。
【1】マンガン含有量 (1㎎/100g中)
マンガンは、骨の形成にとても重要な役割を果たす栄養素です。また、糖質や脂質の代謝に働く酵素や抗酸化作用を持つ酵素、など様々な酵素を構成。さらに、酵素を活性化する役割を持ち、体内代謝などとても広く関わっています。不足した場合は、骨格異常や骨粗しょう症、生殖機能の異常、肌荒れなどが起こりやすくなり、代謝も悪くなるため、糖尿病などの生活習慣病も発症しやすくなるとされています。
【2】ビタミンB1(チアミン) (1.2㎎/100g中)
肌荒れに効果のあるビタミンです。また、ビタミンB1は、糖質を分解し、エネルギーに変換するのを助ける栄養素なので、疲労回復効果が期待できます。米を主食とする日本人は、特に意識して摂取することが望ましい栄養素と言えますね。
【3】植物ステロール (116㎎/100g中)
植物ステロール(フィトステロール)は、40種類以上もあるステロールの化合物で、植物に含まれるフィトケミカルの一種です。なお、コレステロールとは動物由来のステロールのことです。
植物ステロールは、総コレステロールやLDL(悪玉)コレステロール値を下げる効果があります。この時、中性脂肪や、HDL(善玉)コレステロールには影響はありません。
【4】食物繊維 (8.6g/100g中)
食物繊維は、消化されずに大腸まで達する食品成分です。便秘の改善などの整腸効果だけでなく、血糖値が上昇するのを防いだり、血中コレステロール濃度の低下など、様々な効果が期待できます。現在では、野菜不足も深刻化していますので、積極的に摂取するように勧められている成分の一つです。
【5】パルミトレイン酸
最後に、「パルミトレイン酸」の含有です!
あまり聞き慣れない脂肪酸ですが、パルミトレイン酸は一価不飽和脂肪酸の一つで、オメガ7脂肪酸の一種とされています。別名『若さの脂肪酸』とも言われます。
クジラや牛肉、鶏肉、アンコウなどに含まれており、植物の中では、シーバックソーン(サジー)、そしてマカダミアナッツ(オイル)に多く含まれています。
人間の皮膚に含まれる成分にとてもよく似ているとされ、乳幼児の皮脂にたくさん含まれますが、加齢とともに減少していきますので、食品から摂取することで、美肌作りにもとても有効とされています。
パルミトレイン酸は、血管を強くする効果や、血液中のコレステロール値を安定させる効果が期待されています。また、パルミトレイン酸は、脳血管の奥まで浸透することができる数少ない成分の一つで、脳血管の再生・修復機能を高める働きがあり、脳血管を丈夫にし、脳卒中を防ぐ効果があるのだとも。(まださらなる研究が待たれるところですが)
他にも、パルミトレイン酸は血液に作用し、血行を促進して代謝を上げる効果が期待されています。そのため、糖尿病やその合併症予防など健康面はもちろん、美容面やダイエットなどへの効果も期待できます。
パルミトレイン酸の含有量ランキング
順位 |
食品名 |
成分量100gあたりmg |
1 |
マカダミアナッツ 炒り |
15,000 |
2 |
くじら 本皮 生 |
6,800 |
3 |
牛 かた 脂身 生 |
5,000 |
4 |
牛 もも 脂身 生 |
4,400 |
5 |
牛 リブロース 脂身 生 |
4,200 |
パルミトレイン酸は、くじらの皮や牛肉の脂身全般にとても豊富に含まれていますが、マカダミアナッツの含有量は群を抜いていることが分かります。含有量が2番目の食品と比較しても2倍以上の差がありますね。なお、日本の食品データベースなので、シーバックソーンについては掲載されていませんでした。
データ引用元:文部科学省 食品データベース
https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html
マカダミアナッツのカロリーは?脂質が多いからカロリーも高めに
マカダミアナッツは、なんとその重量の約75%が脂質で占められており、食用油類、バター、肉の脂身部分、などを除けばすべての食品の中で最上位に「脂質が多い」食べ物と言われます。
では、カロリーは一体どのくらいなのでしょうか?
マカダミアナッツのカロリーは、100gあたり718kcalです(生マカダミアナッツ)。
このカロリー数値も、油脂類を除けば、食品の中で、断トツで高い数値です。
マカダミアナッツの一日の適正摂取量は?
マカダミアナッツは、高カロリーなので食べ過ぎには気を付けたいところですが、クリーミーな食感とほんのりとした甘味がクセになるので、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。
大きさに大小あって、いろいろ誤差はありますが、1日におよそ5粒程度、これ以上は食べ過ぎないというのが、マカダミアナッツの適正摂取量です。
ナッツ類は栄養価も高くパルミトレイン酸など希少成分や、身体に良い成分がたくさん含まれていますが、やはり食べ過ぎは、悪い影響が出る可能性も高い。
カロリーがほんとに高いナッツなので、太ってしまったり、腹痛や下痢の原因になってしまう可能性もありますので、適正量はぜひとも守りたいものです。
人気のオイル「マカダミアナッツオイル」を利用してみよう
(1)調理用オイルとして
マカダミアナッツのオイルには、オレイン酸とパルミトレイン酸が豊富に含まれています。
マカダミアナッツオイルは、酸化にも強く長期間の保存が効きます。沸点が175℃と高く、加熱料理にも安心して使えます。また、熱による酸化にも栄養成分の変質が少ないので、調理方法も色々と選ぶことのできるオイルです。
マカダミアナッツオイルは、コレステロールを含んでおらず、パルミトレイン酸効果により悪玉コレステロールを減少させてくれます。他にも、脳卒中や心臓病予防、動脈硬化や高血圧予防にも効果があるとされ、ますます研究が進みそうな分野の植物オイルです。
オレイン酸はオリーブオイルに多く含まれる脂肪酸ですが、胃の調子を調えたり、腸の滑りをよくする働きがあるので、便秘予防にも効果があります。
(2)スキンケア、ヘアケアなどの美容オイルとして
マカダミアナッツオイルは、肌への浸透性が非常に優れているため、マッサージオイルやスキンケア、そしてヘアオイルなど、美容面でも大活躍のオイルです。
バニシングオイル(消えてなくなるオイル)と呼ばれるほど肌馴染みがよいのです。
その理由としては、オレイン酸もパルミトレイン酸も、人間の皮脂の成分に非常に近い成分で成り立っているからなのだそうです。
マカダミアナッツオイルは、毛穴の奥深く、とても細かく皮脂に入り込むことができます。
クレンジングにも適していて、化粧をしっかりと落とし、皮脂詰まりも解消してくれます。
マカダミアナッツオイルに含まれるパルミトレイン酸は加齢と共に失われていきますが、クレンジングと同時に肌に浸透し、皮膚の潤いアップと、美容オイルとしても女性にとっては大注目のオイルなのです。
マカダミアナッツの栄養、カロリーまとめ
栄養価の高いナッツは、そのまま調理しなくても簡単に、美味しく食べることが出来てとても便利ですよね。
マカダミアナッツに豊富に含まれる、オメガ7(パルミトレイン酸)には、血管を強くしたり、血中コレステロール値を下げたり、脳血管に作用する効果が期待できます。またがん研究も進んでいると言われています、
ただし、マカダミアナッツは高カロリー食品なので、食べ過ぎには十分に注意が必要です。
上手く生活に取り入れて健康や美容に役立てていってくださいね。
(By ゼウス23世)