近年の家庭菜園ブームのおかげで耳にする機会の増えた「ツルムラサキ」ですが、その栄養についてご存知でしょうか?
栄養価の高いイメージがあるほうれん草より栄養価が高いとも言われているツルムラサキについて、オススメの食べ方とともにご紹介いたします!
この記事の目次
ツルムラサキとは?
ツルムラサキは主に東南アジアなどで多く栽培されている植物になります。
ツルムラサキには、ツルの部分が紫色のものと、緑色のものの2種類が存在しています。てっきり紫色のものがツルムラサキかと思ったのですが、その2種類両方ともに、ツルムラサキと呼ばれています。
そして、実はツル色が緑の方が食用に適しているということで、日本ではもっぱら緑の方が食用に流通され、そして、栽培用としても多く販売されているようです。
海外ではほうれん草扱い?
ちなみにツルムラサキの英名は「Basella alba」俗に「Indian Spinach」、「Ceylon spinach」あるいは「Malabar spinach」とも呼ばれます。しかし、ほうれん草(Spinach)の種類とは関係がありません!
ツルムラサキの特徴としては、モロヘイヤのように粘り気があって、栄養価もほうれん草より高いと言われています。少し味にクセがあるので、生で食べるよりは加熱料理したうえで、食べる方がオススメです。
ツルムラサキは夏の季節が旬ですが、プランターなどで簡単に栽培ができ、適切な気温の環境さえ保てれば、たくさん収穫することができますよ。
ツルムラサキには大切な栄養がたくさん!
ツルムラサキの代表的な栄養素は以下のとおり。健康食品として人気があるのもわかります。
(1)βカロテン
ツルムラサキには100gあたり約3000μgの「βカロテン」が含まれています。
βカロテンは「強い抗酸化作用」でよく知られていますよね。
体の酸化を抑えることで、生活習慣病やガンなど病気の予防をはじめ、シミ・シワ予防など美肌効果も期待できるとされています。
また、βカロテンには目の健康を維持する働きもあります。最近の私たちの日常生活には、パソコンやゲーム、そしてスマホなど、目に大きな負担をかけるもので溢れていますので、視力低下を防ぐためにも、βカロテンはとっても大切な栄養素と言えます。
(2)ビタミンC
ツルムラサキには100gあたり約41mgのビタミンCが含まれています。
ビタミンCには美肌効果が。シミの原因となるメラニン生成を抑える働きや、コラーゲンの生成を助けてくれます。抗酸化作用もあるため、シミやシワの予防、艶ある美肌づくりには欠かせません。
さらに免疫力の向上効果も見込めるので、風邪やガンの予防にも役立つとも言われています。
(3)カルシウム
ツルムラサキに含まれるカルシウムは100gあたり約150mg。
カルシウムは牛乳やチーズなど乳製品に多く含まれているイメージが強いですが、実はツルムラサキを含む緑黄色野菜にも多く含まれているのですね。
カルシウムには骨や歯を丈夫にする働きがあります。カルシウム不足がひどくなると、骨粗しょう症の原因につながり、転んだだけで骨折や骨が曲がったりなどの症状となりますので、注意が必要です。
若いうちから、決してカルシウムを不足させないよう、常にバランスのとれた食事をとることが大切ですね。
(4)マグネシウム
ツルムラサキには100gあたり約67mgのマグネシウムが含まれています。
マグネシウムにはしなやかな骨の形成作用があり、カルシウムを一緒に摂取することで上部な骨をつくるのに相乗効果があります。
また、マグネシウムには高血圧予防や糖尿病の改善効果も期待されています。
普段からお酒を飲まれる方はマグネシウムが体外へ排出されがちになるので、その分マグネシウムを意識して摂取するようにしなければなりません!
(5)ムチン
ムチンとは? おくらや山芋、なめこなどの「ヌルヌル成分」がこのムチンです。
苦手な方もいるかもしれませんが、実はとっても健康に良いと見直されている成分です。
ムチンは私たちの体内で、たんぱく質の分解酵素として働きます。そのため、栄養を効率良く消化・吸収でき、疲労回復へとつながると言われています。
また、胃や腸の粘膜を保護してくれるので、胃腸の負担を軽減してくれます。胃腸が疲れると肌荒れの原因、体調にも影響がでてくるので、腸内環境、内臓ケアという意味でもムチンはとても良い健康効果をもたらしてくれます。
ただし、ムチンは熱に弱いという特性があるので、加熱は出来る限り短いでさっと調理してしまうのがポイントです。
(6)食物繊維
ツルムラサキには水溶性と不溶性の2つの食物繊維が含まれていますが、そのバランスは、不溶性の方が3倍ほど多く含まれています。
不溶性食物繊維には便のかさ増し効果があるので、便秘の解消、カラダのデトックス効果が期待できるというわけです。
(7)葉酸
ツルムラサキには100gあたり約78μgの葉酸が含まれています。
葉酸には赤血球の生成を助ける働きがあるので、貧血予防や血色の良いお肌作りには欠かせない栄養素です。
また、胎児の成長を助ける働きから、妊活中や妊娠中の方にも欠かせない栄養素の一つとして注目されていますよね。
そのほかに、葉酸はうつ病改善、高血圧予防、がん予防などへの効果もあると言われています。
ツルムラサキの代表的な食べ方・人気レシピ6選!
〜和えもの編〜
ツルムラサキは少しクセのある味なので、さっと茹でて調味料と和えると簡単で美味しい一品に仕上がりますよ♪
【1】ツルムラサキのナムル
<材料(2人分)>
- ツルムラサキ 200g
- ★ごま油 小さじ2
- ★白ゴマ 大さじ2
- ★にんにく(すりおろし) 1片分
- ★塩 少々
<作り方>
- 熱湯でツルムラサキを1分半ほど茹でます。
- 冷水につけて水気をしっかり切り、4センチほどに切ります。
- 最後に合わせておいた★と2を和えて完成です。
参考レシピ: クックパッド
(2)ツルムラサキのクリーミーからしマヨ和え
<材料(4人分)>
- つるむらさき 200g
- ★マヨネーズ 大さじ1
- ★からし(チューブ) 2~3㎝
- ★牛乳 大さじ1
- ★塩 ひとつまみ
- ★こしょう 少々
<作り方>
- ナムルと同様、ツルムラサキを茹でて適当な大きさに切り、★の材料と和えて完成です!
参考レシピ: オーシャンナディア
〜炒め物編〜
ツルムラサキに豊富に含まれるβカロテンは油と一緒に摂取すると吸収力がUP!油でさっといためたレシピがオススメです!
(3)ツルムラサキのニンニク炒め
<材料(2人分)>
- ツルムラサキ 約200g
- にんにく 1片
- ごま油 大さじ1
- 塩 少々
- こしょう 少々
- しょうゆ 大さじ1
参考レシピ ⇒ クックパッド
(4)豚肉とツルムラサキのゴマ炒め
<材料(2人分)>
- 豚ロース薄切り肉 200g
- つるむらさき 1袋
- すりごま(白) 大さじ2
- 塩こしょう 適量
- サラダ油 適量
- 酒、しょうゆ 各大さじ1
- 一味とうがらし 少々
参考レシピ ⇒ レタスクラブ
〜その他編〜
(5)てんぷら
ツルムラサキの独特の風味が苦手な方には、てんぷらがおススメかも!軽くサクッと食べやすくなるのでオススメです!
<材料(4人分)>
- つるむらさき 4枚
- 天ぷら粉 50g
- 水 80cc
- 油 100cc
参考レシピ ⇒ クックパッド
(6)パスタ
ツルムラサキはオイル系のパスタとの相性もバツグン!ぜひお試しください!
<材料(2人分)>
- スパゲティ 160g
- 鶏肉 1枚
- つるむらさき 1束
- ミニトマト(赤・黄) 各4個
- ニンニク 1片
- バター 20g
- 醤油 大さじ1
- 塩 適量
- ブラックペッパー 適量
- オリーブオイル 適量
参考レシピ ⇒ みんなのパスタレシピ
ツルムラサキの栄養、食べ方まとめ
栄養素がたくさん!隠れた健康食材のツルムラサキ。
ご紹介したレシピ以外にも、例えばお味噌汁に加えたり、スムージーに足してみたりしても便利に食べられます。普段の料理にちょっと加えてあげることで、ツルムラサキの豊富な栄養素をプラスすることができます。
今まで一度もツルムラサキを食べたことのない方もぜひ一度!ツルムラサキを使ったお料理、お試しくださいネ!
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(By ディオニソス)