ラム、マトンにホゲット!?知っておきたい羊肉の種類、カロリー栄養の違いとは?
北海道名物のジンギスカンは、ご存知の通り、羊のお肉料理の代表格です。でも最近では、北海道のジンギスカン以外でも羊肉も食べられるようになってきました。
羊肉については「マトン」や「ラム」といった言葉を聞いたことはありませんか?
でも・・、
- 同じ羊でもマトンやラムって一体何なの?
- 正確な違いは何なのでしょうか?
- また、カロリーや臭みなどの違いは?
- 料理の仕方で味も違うものなのでしょうか?
などの疑問も多いのではないでしょうか?
今日は羊肉の呼び名、特徴について、いろいろ詳しくご紹介してみたいと思います。
この記事の目次
マトンとラム肉の違いとは?
一言でこの両者の違いを現わすと、羊の生後年齢の違いです。
- 生後1年未満の子羊の肉・・⇒ 『ラム』
- 生後2年~7年位の大人の羊肉・・⇒ 『マトン』
となっています。
ラムとは?
ラムは、生後1年未満の子羊のお肉を指します。歯が生え変わる前の子羊のことを指す場合もあります。
ラムは独特の香りが薄く、肉質も柔らかいため、マトンより高級肉の扱いとなります。独特のクセが少ないので、そのままローストにして食べられることも多いですね。羊肉に食べ慣れていないあなたは、まずラムから挑戦してみるのが良いでしょう。
◆ニュージーランドでは、さらにラム肉に細かな定義が・・
羊肉をとても良く食べるニュージーランドでは、ラム肉にさらに細かな定義があります。
日本ではこのように細かい分類のラム肉は見かけることができませんが、こんなに細かく分類されてるとは・・ちょっと驚きです!
(1)Milk-fed Lamb (ミルクフェッド・ラム)
母乳だけを与えられて4~6週間育った、体重が5.5~8kgほどの子羊の肉
(2)Young Lamb (ヤング・ラム)
こちらも母乳だけで育った子羊を指します。Young LambはMilk-fed Lamb に比べもっと生育した6~8週間育ったものを指します。
(3)Spring Lamb (スプリング・ラム)
こちらも母乳だけで育った子羊で、3~5ヶ月程度成長した子羊を指します。
(4)Grass-fed Lamb (グラスフェッド・ラム)
3ヶ月ほど母乳で育てた後、3~6ヶ月まで牧草で育てた子羊を指します。
(5)Grain-fed Lamb (グレインフェッド・ラム)
穀物を食べて体が大きくなった子羊のこと。出荷前に食べた穀物の種類によって肉の風味が変わってくるようです。
マトンとは?
マトンとは、生後2年から7年位の大人の羊肉のこと。ただ、羊の正確な年齢がわからないこともあるので、その時は、歯が永久歯に生え変わっているもの、をマトンと定義する場合もあるようです。
羊は成長する過程で、肉質も硬めになり、羊肉独特の香りが強くなっていきます。
羊肉を食べ慣れていない方にとっては、この独特の香りが気になって、苦手意識が強くなる傾向があるようです。
世界的にも、マトンはクセが強いので、香辛料などと一緒に調理されることが多くなります。
北海道名物のジンギスカンも基本的には「マトン」を使用しています。ですので、多くはタレに漬け込んで、羊肉の香りを和らげています。
ちなみに、新鮮なマトンだとそこまでクセがありません。もしマトンに苦手意識が強い方は一度新鮮なものも試してみてください。
さらには、ラムとマトンの中間の種類「ホゲット」も覚えておこう!
ホゲットとは?
ラムよりも成長していて、マトンとも呼べない程度育った羊肉を「ホゲット」と呼びます。
日本では滅多に効かない名前です。
羊肉の香りは少し強めに、肉質はラムに近い?といった方によく好まれるようです。
ただ、期間基準が曖昧な肉なので、ホゲットも一応「マトン」として取り扱われることも多いようです。
ラム肉のカロリー、マトンとの違いはある?
ラムのカロリーはおよそ、200~300kcal前後です。マトンもおよそそれくらいです。
牛肉ロースのカロリーが400kcalほどなので、比べるとやっぱりカロリーは低め!ダイエットには羊肉とも言われるゆえんです!
しかし、カロリーの違いについては、ラムもマトンも、部位によって大きく変わってくるので、カロリー量を気にしているあなたは、羊肉の部位による違いについて知っておくのが良いでしょう。
ロース もも
*マトン(100gあたり) 225Kcal 224Kcal
*ラム(100gあたり) 310Kcal 198Kcal
やっぱりダイエットには『ラム』! こちらにダイエットに効果のある栄養素もご紹介しています!
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マトンとラムの栄養
ラム肉は臭みがなく柔らかいのが特徴。お値段もその分高く売られています。
しかし、実は栄養面で見るとマトンの方が優れているようです。
【1】L-カルニチン
脂肪燃焼やコレステロール減少を助けるとされるL-カルニチンは、ダイエットに役立つ栄養素です! L-カルニチンは、ラムに比べマトンの方が2.5倍も多く含まれています。また、マトンが持つL-カルニチン量は、牛肉の約3倍、豚肉の約9倍も含まれていて、お肉の中ではダントツの含有量になっています。
L-カルニチンは私たちのカラダの中でも合成されますが、歳をとるにしたがってその合成量が徐々に落ちていってしまいます。そのため、体重がなかなか減らなくなってきたなぁと感じる方は、食事から積極的にL-カルニチンを取る必要があります!
【2】鉄分
ラムやマトンの羊肉には鉄分も豊富に含まれています。その含有量はラムに比べマトンの方が1.5倍も多く含んでいます。
鉄分にはカラダの血行をよくし、体を温める効果が期待されます。冷え性の方は鉄分が不足している可能性が高いので、鉄分を意識してとるのが良いとされています。
その他、貧血予防や改善にも鉄分は必須の栄養素。貧血を防ぎたい女性にとって、羊肉は大切な鉄分の供給源になります。
【3】ビタミンB群、亜鉛
L-カルニチンや鉄分以外の栄養素については、マトンにもラムにも大きな違いはありません。
どちらにもビタミンB群が豊富に含まれているので、疲労回復や肌荒れ改善にも効果抜群です。
また、亜鉛も羊肉には多く含まれています。亜鉛が不足すると味覚障害がおきてしまうので、食事からちゃんと摂取する必要があります。加えて、亜鉛には免疫力向上や美肌効果、うつ症状の緩和効果など様々な働きが報告されています。
【4】その他、東洋医学では・・
東洋医学では、羊肉には体を温める作用があるとされています。そのため「女性のためのお肉」とも呼ばれたりもします。
体が冷えることによって、基礎代謝の減少、脂肪がつきにくい体になってしまいます。カラダの免疫力も低下し、不妊の原因ともなる可能性も指摘されています。
体温が低めなあなたはダイエット目的だけでなく健康維持のためにも、羊肉を積極的に食べるようにしたいものです。
ラム、マトンの違いまとめ
ラムやマトンの違い、またホゲットといった羊肉の種類についてもご紹介しました。
まとめると、羊肉の風味が苦手という方にはラム。食べ慣れていて少々臭みがあっても大丈夫という方にはホゲットやマトンがおススメということになります。
また、含まれている栄養素を重視するならマトンと言ったように、食べ分けると良いかもわかりませんね!
また、最近のジンギスカン料理は、羊肉の臭みを取る技術が高くなったので、クセが少なくなりました。あらかじめスパイスで味付けされ食べやすくなっているものも多いですね。
やっぱりマトンと言えばジンギスカン! 栄養価も高く、お肉がずいぶん食べやすくなっています。また一緒に野菜をたくさん摂れるのもジンギスカン料理の嬉しいポイントです。
羊は苦手だという方も、ぜひ食わず嫌いに終わらないように、再チャレンジしてみてくださいね♪
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(By ゼウス23世)