神様の食材

ロマネスコ(カリッコリー)不思議な形!栄養価特徴と食べ方5選!

ロマネスコといえば、その形に目を奪われますよね?

スーパーの食品売り場で初めて見かけたとき、思わず足を止めて見入ってしまいました。

これが自然の中で生まれた形だと思うと神秘的ですね。

ロマネスコという呼び名は、イタリア語の呼び名:Broccolo Romanesco(ブロッコロ・ロマネスコ)に由来しています。直訳すると、『ローマのブロッコリー』という意味になります。

和名ではサンゴ礁や黄緑サンゴと言う名前がついています。

日本の市場では、カリッコリーカリブロドラゴンスパイラルなどなど、いろんなユニークな商品名で販売されていますよね。

今回は、ロマネスコとはどんな野菜か?気なる栄養価は?人気の食べ方・レシピを含めてご紹介していきたいと思います。

この記事の目次

ロマネスコとは?

【1】属性と可食部分

ロマネスコは、アブラナ科アブラナ属の一年生植物。

カリフラワーの一種で、未成熟の花蕾(からい:花と蕾の部分)と花梗(かこう:花を支える小さな枝の部分)を食べます。

【2】ロマネスコの歴史

16世紀にローマ近郊で開発されたとされていますが、ドイツでも同時期に栽培の記録が残っているそうで、その起源は定かではありません。

現在では、カリフラワーとブロッコリーとを掛け合わせて作られたという説やロマネスコの方が古くからある野菜だという説など、諸説があり生まれた場所とともにはっきりとしていないようです。

古くから食用で楽しまれていましたが、人気が広がり積極的に生産され始めたのは1990年。今から25年ほど前からです。フランスのブルターニュ地方で量産に成功したのがきっかけとなり、一気に市場で流通され始めました。

【3】色と形

色は黄色に近い緑色。全体の形はブロッコリーに近く背が高い。花蕾のみの構造で、側枝はさほど大きくなく、カリフラワーの側枝と似ています。

ロマネスコの特徴的な花蕾は、幾何学的に並んでいて、蕾ひとつひとつが規則正しい螺旋状の円すい形をしています。

さらによーく見ると、その小さい一つ一つも同じように螺旋状の円すいをしていて…

この構造は“フラクタル”と呼ばれます。

『フラクタル=自己相違性のある構造』、つまり、フラクタルとは、小さいもの一つとってみても、元の大きな塊の形と変わらない、同形の構造となっているということを意味します。

実は、ブロッコリーやカリフラワーも同じように、フラクタル構造で出来ています。

確かに、子房に分けたブロッコリーも元の塊と同じ形をしているのがわかりますよね?

【4】味や食感

ロマネスコの味はブロッコリーに近く、甘味と旨みがあります。特有の青臭さが少ないので食べやすいです。花蕾部分の食感はサクサク、コリコリとしてカリフラワーに近いものですが、中心の軸の部分はホクホクとしていてブロッコリーのような食感になっています。

ロマネスコの栄養価の特徴

1)栄養価(1株93gあたり)

(2)ビタミン類

ビタミンCの含有量は野菜の中でもトップクラスですが、ブロッコリーやカリフラワーと比べると若干少なくなります。モロヘイヤ、さやえんどう、ししとうがらしなどと同程度の含有量です。

その他にも、ビタミンB群やEなども含まれています。

胃酸の分泌抑制や胃の粘膜の新陳代謝促進などの効果があるとされるビタミンU(キャベジン)を含んでいて、胃潰瘍や胃炎を抑える効果が期待できます。

(3)クロム

クロムは“代謝のミネラル”とも言われていて、糖質、脂質などのエネルギー代謝と深い関係があるミネラルです。

クロムには血糖値をコントロールするインスリンの働きを高める効果があり、糖尿病予防や中性脂肪、コレステロール値を改善する効果もあります。代謝やコレステロール値の改善効果があるので、ダイエットの強い味方にもなりそうです。

(4)スルフォラファン

微量ではありますが、ロマネスコにはスルフォラファン成分も含まれています。

スルフォラファンには解毒効果があります。体内に取り込んでしまった毒物を無毒化、体の外に排出する解毒酵素の生成を活発にしてくれます。肝臓での解毒力が高まるため、カラダの健康増進や美容にも効果が期待されています。

ロマネスコの食べ方

ロマネスコはヨーロッパ、特にイタリアで、よく食べられている伝統野菜です。

サラダスープシチューグラタンピザパスタピクルス温サラダなど、ブロッコリーやカリフラワーを調理するのと同じイメージでとらえると、調理メニューも浮かびやすいかも。

茹でる、煮る、炒めるなど、加熱して食べるのが一般的ですが、生でも食べられます。

ただし、茹ですぎると、柔らかくなりすぎてコリコリとした食感を楽しみたいかたは注意するようにして下さい。

ロマネスコは加熱することで、甘みが増して一層美味しくなります。

ロマネスコを使ったシンプルレシピ ~ロマネスコの味を楽しもう!~

和風や中華の調味料などでも合いますが、オリーブオイルをはじめ、ガーリック、アンチョビ、ベーコンなどイタリア料理に欠かせない調味料や食材を組み合わせるレシピがポピュラーのようです。

もちろん、シンプルに塩ゆでもおすすめです。

ロマネスコ本来の味を楽しめる、シンプルな味付けのレシピをご紹介したいと思います。

【1】ロマネスコの茹で方

ロマネスコを初めて食べる方は、シンプルに塩ゆでして食べてみましょう。

ほんのりと苦みと甘みさ混じりあって、とても美味しいです。

シンプル味がわかったところで、マヨネーズやバーニャカウダソース、塩とオリーブオイルであえて…という調理法もいいですね。

茹であがった後、冷やすときは、水に取ると水っぽくなりすぎてしまうので、風を当てるなどして冷やすようにしましょう。ブロッコリーやカリフラワーと同様に、冷凍保存も可能です。

【2】イタリア野菜☆「ロマネスコサラダ」

塩ゆでしたロマネスコ、トマト、たまごを、オリーブオイル、酢、塩・コショウのドレッシングで和えてあります。最後にチーズを振り掛けて出来上がり♪

赤、黄色、黄緑、白と、見た目がとてもキレイな色合いのサラダです。

ロマネスコの形が美しく出るように盛り付けするとさらにおしゃれに仕上がるかも。

参考レシピ ⇒ 楽天レシピ

【3】カリフラワーロマネスコのホットサラダ・アンチョビレモンソース

ロマネスコの栄養をなるべく逃したくない時におすすめなのが蒸し料理。

蒸し器がなくても、電子レンジ加熱で作れるので、とても簡単でスピーディに作れる一品です。このまま、茹でたパスタとからめて食べても美味しそうですね。

オリーブオイル、ガーリック、アンチョビ、レモンをつかった味付けで、ロマネスコの本場、イタリアの味が楽しめます。

参考レシピ ⇒ ラティッシュレシピ

【4】ロマネスコのスープ

ロマネスコ、水、牛乳、コンソメ、塩・こしょうのみを使ったシンプルな味付けのスープです。

茹でると水に溶けだしてしまうビタミン類も、スープなら全て取り込むことができますね。

ロマネスコ自体からとろみも出るため、粉類を入れないでポタージュスープが出来上がります。

コンソメ代わりに和風だしを使えば、和風ポタージュとしても楽しめますよ。

仕上げに、茹でたロマネスコを可愛く飾るところがポイントですね。

参考レシピ ⇒ Gooブログ

【5】ロマネスコを使ったかわいい”雪山グラタン”

ロマネスコの可愛い形を活かしたこちらのグラタン。

ロマネスコって…よく見ると、もみの木のかたちに似てますよね?

こんなグラタンは、クリスマスシーズンにはピッタリかもしれません。

オーブンで焼くとき、先端が焦げやすくなるので、焦げそうになったら上にアルミホイルなどを被せて焦げ防止に役立ててくださいね。

参考レシピ ⇒ レシピブログ

栄養たっぷりな不思議な野菜、ロマネスコを食べてみよう!

ロマネスコは日本では、福岡県や宮城県、北海道を中心に生産がされていますが、まだ生産量は少ないです。収穫の時期は冬場12月~2月ごろ。

旬の冬の間に、スーパーの食品売り場でロマネスコを見かけたときは、是非手に取って見てみて下さい。不思議なフラクタルの構造に見入ってしまいます(笑)

栄養価も高くて、癖のない味のロマネスコは調理もしやすい野菜です。

お子さんも不思議がる、食事のときには家族で話題にできる人気野菜です!

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(By ディオニソス)

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