神様の食材

こんぶとワカメの違いは何?栄養素はどっちがスゴイの?

「昆布(こんぶ)」「わかめ」の違いをご存知ですか?

と改めて聞かれると、はっきりとは説明しにくいと思います・・。実は日本人の2人に1人はこの違いを説明できないそうです^^;

そもそもこの2つは同じ海藻ではありますが、性質は異なります。

今回はそんな「こんぶ」と「わかめ」の栄養素やカロリーの違いについて少し詳しくご紹介したいと思います。

この記事の目次

【1】 昆布(こんぶ)とわかめの違いとは

こんぶは褐藻類コンブ科コンブ属に分類されます。

一方わかめは褐藻類アイヌワカメ科です。

褐藻(かっそう)というのは、海産の多細胞藻類を中心とする「生物群」のことです。褐色の色をしていることからその名があります。いわゆる海の藻(も)になります。

生産地にも違いがあります!

こんぶ北海道が主な産地で、わかめ日本全国で生産されています。

つまり、こんぶは寒い地方でしか生育できませんが、わかめは温暖な地域でも生育するのです。

栄養の面でみてみると、こんぶはたんぱく質,カルシウム,鉄,よう素,繊維、ビタミンA、B2など豊富な栄養素を含みます。

うまみ成分であるグルタミン酸も多く含まれるため、”だし”をとるのにも使われます。ですがわかめにはあまり栄養がありません。うまみ成分もこんぶの1割以下です。

ただしわかめは食感とカロリーの低さ、価格に安さから日本食にはかかせない食材です。

【2】 昆布(こんぶ)について

「こんぶ」は先にも述べましたが褐藻類コンブ科コンブ属に属します。

実は、こんぶという単体の海藻はなくて、一般名詞として広義には数種類の海藻のことを指しています。

そしてアラメ、クロメ、カジメ、オオウキモなどもコンブ科に属する海藻なのですがこれらは食の世界では「こんぶ」とは呼ばれず葉が長細く食用のものだけ「こんぶ」と呼んでいます。

■ こんぶの栄養素の特長3選!

① カルシウムが豊富

こんぶに含まれるカルシウムは、歯や骨の形成を助ける作用があります。

人間が生きていくために欠かせないミネラルです。

カルシウムは体内で生成することができないため食物から摂取しなければいけませんが、こんぶには牛乳の6.0倍以上ものカルシウムが含まれているのでぜひ摂取してください。

② 食物繊維がたっぷり

食物繊維には水に溶けない「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」の2種類があります。

このうち海藻類に含まれるのは『水溶性食物繊維』で、これには水に溶け食品の水分をゲル化するという性質があります。

そのため便秘解消などに効果が期待できます。

こんぶをはじめとした海藻類にはごぼうの約5.0倍さつまいもの約8.0倍もの食物繊維が含まれています。

③ ヨウ素の宝庫(食品中トップクラス!)

甲状腺ホルモンの「チロキシン」「トリヨードチロニン」をつくる材料となる「ヨウ素」は大切な栄養素で、タンパク質や脂質糖質の代謝を促してくれるほか基礎代謝を高めるなどの効果があるとされています。

ヨウ素は、体や知能の発育を促進させる働きがあるため、子供さんにはぜひ摂取してほしい栄養素です。

こんぶにはかなりの量のヨウ素が含まれています。食品の中ではトップクラスです。

【3】 わかめって何?

わかめは褐藻綱コンブ目チガイソ科に属した海藻で、北海道以南の日本海側と北海道南西部から九州にかけての海岸に生育します。

岩などに根をはり、葉状部を水中に伸ばして生育します。大きなものでは2mにも達する長さになります。

葉状部の中心の主軸から広がった葉の基部には生殖細胞が集まっている部分があり、その部分は「メカブ」と呼ばれます。

古くから日本人に親しまれてきた食材で、万葉集にもわかめの記載があるほど。

酢の物、汁物の具として使われるほか豊作祈願の神事などにも利用されてきました。

■ わかめの栄養素の特長

わかめにも各種ミネラル、ビタミン、食物繊維が含まれています。

わかめの表面はヌルヌルしていますが、それこそが水溶性食物繊維のアルギン酸で、コレステロール値やコレステロール値や、血糖値の上昇抑制に効果を発揮してくれます。

さらにこんぶ同様、水溶性食物繊維も含まれています。

特筆すべきはわかめに含まれるβ-カロテンで、これは動脈硬化の予防や発がん抑制効果をもちます。

ほかにも発がん抑制効果のあるクロロフィルやフコキサンチンも含まれています。

① カルシウム

わかめにもカルシウムが含まれます。

その含有量はチーズよりも多い上に、乳製品と比べてカロリーも少なく健康的なので、わかめからカルシウムを積極的に摂取するのもおすすめです。

② 食物繊維

ヌルヌルした感触を作り出しているアルギン酸など、わかめには食物繊維が豊富。

わかめに約80%含まれている水溶性食物繊維の「アルギン酸」は、体内の余分な塩分を体外へ排出する働きもあります。

全体の約20%をしめる不溶性食物繊維の「セルロース」は便秘解消にも効果を発揮してくれます。

③ ヨウ素

わかめにもヨウ素が豊富に含まれます。

ヨウ素は甲状腺ホルモンを作り出すため、体の成長に欠かせません。

ですが甲状腺の病気を患っている人はヨウ素の摂取を控えたほうがよいので、ここは注意するようにしてください。

【4】 こんぶとわかめ比較!カロリーなどヘルシーさで選ぶなら

こんぶには、体に必要な栄養が色々と詰まっていながら、1食あたりのカロリーはなんと 5 kcal未満! 真昆布10㎝角1枚が約10gで、約14kcal ほどです。

カルシウム、食物繊維、そしてヨウ素と栄養に富んでいて、それでいて低カロリー。

ダイエットに最適!と認識されている方も多いと思います。

ですが、一方わかめのカロリーは素干しのもので、10gあたり、11.7kcal

低カロリー、ダイエットに最適!という点では、わかめに軍配が上がる結果となります

【5】 目的が高級だから価格が違う?

こんぶは高級料亭でもダシを取るために使われています。

特に有名なのが「利尻昆布」です。

一般家庭では利尻昆布よりも日高昆布を使用することが多いようです。

ネットで安いとされるショップで、日高 切出し昆布が 100g ¥540で販売されています。

それに対し、わかめは100円程度で購入できます。

生のわかめはちょっと高めですが、乾燥わかめであれば非常に安く手に入れることができますね。

ま、こんぶは何より高級なイメージがあり、お祝い事や縁起物としても扱われることが多く、お値段しっかり、良質なものならば、価格が高いのは仕方がないという理解でしょうね。

こんぶとわかめの違いまとめ

あらためて見ると、こんぶとわかめの違いはいろいろあるのだということがご理解いただけたかと思います。

比較し忘れていますが、やっぱりその美味しさ、味という点も大きな違いの要素となりますよね。

通常のダイエット目的では「わかめ」。そして、「こんぶ」にはその高級感、だしとしての味や縁起物といった観点でやっぱり貴重な食べ物です。

なので、こんぶとわかめはその役割によっての使い分けが良いのかな、と感じますネ♪

ぜび、あなたのご参考にしてください!

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(By ディオニソス)

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