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サフランとターメリックの違いとは?特長を知って使い分けよう!

カレーやパエリヤなどによく使われる香辛料の「サフラン」「ターメリック」

どちらも同じ鮮やかな黄色に仕上がるのですが、サフランとターメリックには、どのような違いがあるのでしょうか?

って思いませんか?

実はサフランとターメリックはまったくの別もので、特長も大きく違います。ただ黄色の色には仕上がりますが。

この違いを知って、サフランとターメリックを上手に使い分けていきましょう!

この記事の目次

サフランとターメリックはぜんぜん違います

■ サフラン

まずサフランですが、これはクロッカスの仲間の「サフラン」という花のめしべから作られるスパイスです。品のある香りが特徴です。【英名:Saffron Crocus】

サフランは1株に花を最大4本しか付けません。そして、その花からわずか数本しかサフランとなる花柱頭がとれません。もともと数が少ないこと、しかも花を摘み取るのは手作業で手間がかかるので、その分価格が高くなってしまいます。

花柱頭まるままの状態のものを「サフランホール」と呼びます。

収穫されたサフランは乾燥させて使います。もともとは赤色なのですが、水に溶かすと鮮やかな黄色に変色します。サフランライスが黄色いのはそのためです。

香りが高いので魚介料理などに使用されます。特に地中海料理のブイヤベースやパエリアが有名ですね。

■ ターメリック

ターメリックはショウガ科ウコン属の多年草の地下茎を乾燥させて作るスパイスです。ウコンとも呼ばれます。生姜の仲間で、少し土くささの残る香りとわずかな苦味が特徴です。【学名 Curcuma longa 英名 turmeric】

お酒前の「ウコンの力」がウコンを広く知れ渡らせるきっかけとなりました。原産はインドで、伝統医学のアーユルヴェーダやインド料理によく使われます。

風味をつけるためというよりは、料理を黄色に着色するために使用されます。カレー粉の主原料としても使われています。

サフランが香り高く高価であることに比べ、ターメリックは安価であまり香りがないのが大きな違いです。カレーのほかにも、豆料理やシチューなどに用いられます。和食ではたくあんを色づけするためにも使用されています。

【1】 サフランについて

<原産>

サフランはアヤメ科の多年草。園芸用のクロッカスの仲間でもあります。イランが世界一の生産量をほこります。秋の開花期にひとつひとつ花を収穫し、そこからめしべを3本取り出して乾燥させて作ります。

<栄養素>

 薬用にも使用されるほど、多くの栄養素を含みます。実は日本には江戸時代に、薬品として入ってきました。

α、β、γ‐カロテンなどを含むのが特徴。品の良い香りのもとは、サフラナールと呼ばれる成分です。

<特徴>

サフランの一番の特徴はやはりその強い香り。なんと10gのサフランをとるためには1500本以上の花を手作業で摘み取らなければいけないと言われていて、どうしても高価な香辛料となってしまいます。

【2】 ターメリックについて

<原産>

ショウガ科の多年草。「ターメリック」の原産はインドなどの熱帯アジアです。ショウガと同じく食用するのは地下茎の部分です。

収穫されると煮沸してから一旦乾燥させ、皮をけずりとって商品とします。ただしショウガと違って、独特な香りや風味はありません。

<栄養素>

ターメリックは約5%の精油成分。そして、約5%のポリフェノール「クルクミン」が含まれています。クルクミンはウコンの活性成分で、pHによる変色域を持っているので食材に黄色い色をつけることができます。

栄養素としては胆汁の分泌を促進するするターメロン、高脂血症に有効なα―クルクメン、抗がん作用を持つクルクモールなどが含まれます。

<特徴>

ターメリックはもともとカレーによく使われる香辛料でした。風味は地下茎らしくほんのり香る土臭さと、ほろ苦さが特徴です。別名ウコン、沖縄ではうっちんとも呼ばれています。

どう使いわけるのが良いのか?

 特徴を活かした使い分け 

サフランの色素成分は「クロシン」で、水に溶けやすい性質をもっています。そのため水やぬるま湯などの水分に20分以上浸すと、きれいな黄色がでます。

その代わり油には溶けづらいため、パエリアに使用する場合はあらかじめ水かぬるま湯に溶かしだしておいてから使います。そうすることによって、色と風味をじゅうぶんに楽しめます。

もちろん色出ししたあとは、そのままサフランを料理に入れて使います。

一方、ターメリックにはクルクミンという色素成分が含まれていますが、こちらは水ではなく油に溶けやすいという性質を持ちます。そのため油分と一緒に使うとあざやかな黄色がでてきます。

ターメリックでもサフランでも色と風味をつけることができますが、サフランを使えばより香り高く仕上がります。

ぴったりのレシピは?

サフラン、ターメリックは魚介料理によく合います。代表的なものはスペイン料理のパエリア、南仏料理のブイヤベースなどですが、イタリアではサフランを使ったリゾットなどもありますね。

その他黄色いライスを楽しむサフランライス、ターメリックライスも有名ですね。

少量の湯に溶かしたサフランとはちみつを混ぜ、アイスクリームやクレープに添えて食べるというデザートも人気です。

その他、価格の違い

サフランとターメリックは価格に大きな違いがあります。サフランの方が高いので、単純に色付けだけしたい場合にはターメリックを使う方が、コスパはだんぜんマルです。

でもやっぱり香り高い高級な料理にはサフランを使いたいですね。

単純にカレーに添える無味な黄色いライスなら、だんぜんターメリックです。

加えて、サフランには水溶性、ターメリックは油溶性という違いがありますので、お料理によって勝手がかわってきます。

どちらを使うかは使用目的と価格を考えて決めましょう。

サフラン&ターメリック(ウコン)まとめ

サフランとターメリックの違いって意外とわからなかったりしますよね。

単純にインド料理にはターメリック、ヨーロッパ料理がサフランみたいな感覚で認識されている方も多いのではないでしょうか?

違いを理解して、上手にサフランとターメリックを使い分けてくださいね。

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(By ディオニソス)

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