今改めて注目が集まっている食材の中に「酒粕(さけかす)」があります。
酒粕は、試してガッテンでも紹介されたりして、大注目のジャパニーズスーパーフードです。
日本では、とっても古くから利用されてきた酒粕が
- 今なぜ注目されているのでしょうか?
- そもそも、酒粕とは何か?
- 酒粕の注目すべき効能とは?
- 良質な酒粕の種類と、どこで購入できるの?
など、美容にも健康にも役立つ人気の酒粕の情報をまとめてみました。
この記事の目次
酒粕(さけかす)とは
酒粕と私たち日本人の付き合いの歴史はとても古く、おそらく稲作文化の時代からだと言われています。日本で酒造りが始まったと同時に、酒粕の利用も始まったと言われています。酒粕の利用として主なのが、甘酒や粕汁の材料にすることでしょうか。
酒粕は、日本酒が作られる過程で生まれます。
蒸したお米と米麹、水を発酵させたものが「もろみ」、その「もろみ」を圧搾した際に出る液体が「日本酒」。そのあとに残った白色の固形物が『酒粕(さけかす)』となります。
図にするとこんな感じです↓
こうしてお酒を造る時にできる”搾りかす”の「酒粕」ですが、栄養分が大変豊富に含まれています。酒粕にしかない独自の健康成分も含まれているため、今注目されているのです。
酒粕は、風味も独特ですが、この風味は、お酒をつくるのに使う米、酒米の種類によっても大きく異なります。
山田錦や美山錦、五百万石など、お酒の原料とする「酒米」には、日本にも多くの品種がありますが、それによって酒粕の風味も変わってくるそうです。
酒粕に含まれる栄養分
発酵によって出来たビタミンやアミノ酸がたっぷり含まれています!
≪酒粕(さけかす) 100g 当たり≫
カロリー | 227 Kcal |
たんぱく質 | 14.9g |
炭水化物 | 23.8g |
食物繊維 | 5.2g |
アルコール | 8.20% |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.26mg |
ナイアシン | 2mg |
ビタミンB6 | 0.94mg |
葉酸 | 170μg |
パンテトン酸 | 0.48mg |
【たんぱく質】
ご存知の通り、たんぱく質は筋肉など体を作ることに欠かせない栄養素。体内の組織の構成に不可欠です。また、老廃物を体外に流すという役割も担います。
【葉酸】
妊娠に不可欠なものとして大注目の栄養分ですね。排卵障害の改善などに役立ちます。葉酸が不足すると食欲不振や口内炎などの原因になると言われています。
【食物繊維】
いわずもがな便秘の解消に必須とされる食物繊維。コレステロールや中性脂肪を下げる効能もあります。
【ビタミンB1】
疲労回復がこのビタミンの大きな役割となりますが、実は糖質をエネルギーにきちんと変換するという役目もになっています。免疫力のアップにもつながります。
【ビタミンB2】
美肌を保つために必要なビタミン群の一種です。B1とは違い、こちらは脂質をエネルギーに変えるという役目があります。
肌のターンオーバーを整え、美肌づくりやニキビにも効果があります。
【パントテン酸/ビタミンB5】
脂質やたんぱく質の代謝を助けてくれます。また、現代人には大切なストレスに強い体づくりをになってくれます。善玉コレステロールを増やしてくれる効能もあります。
【ビタミンB6】
美肌を保つためには必要なビタミン。動脈硬化の予防や中性脂肪の低下など健康面でも良い効能をもたせてくれます。
酒粕の驚きの効能11選!
【1】 肥満の抑制
酒粕の中にαアミラーゼの作用を妨ぐでんぷんの分解を抑制してくれる物質が含まれている事が発見されました。これにより、酒粕によって、でんぷん質の分解が遅くなる為、脂肪の蓄積が少なくなる、つまり、肥満防止につながることが期待されています。
【2】 コレステロールの低下
酒粕には「レジスタントプロテイン」とよばれる食物繊維のようなたんぱく質が含まれます。まさに食物繊維の働きをしてくれます。
動物実験では、これらによってコレステロールを下げてくれる効果があることが確認されました。
【3】 代謝のアップ
酒粕は、お酒を搾る前の「もろみ」の状態から発酵させているので、発酵酵素を多く含んでいます。また体を温める効果があり、血管を拡張してくれますので、血流改善につながります。
また体温を上げることによって、代謝の改善にも良い影響を与えてくれます。
【4】 便秘の解消
酒粕に含まれる「レジスタントプロテイン」は、たんぱく質でありながら、食物繊維のように消化されにくい特徴があります。この消化されにくいレジスタントプロテインがカラダに入った後、小腸にまで届いて小腸の脂質を分解、体外へ排出してくれます。
また、酒粕がもつ100種類以上の酵素によって、消化をたすけてくれる効能も期待できます。
【5】 善玉菌を増やし、腸内環境を整える
レジスタントプロテインは、今や食品の他にも医薬品などへも幅広く使われはじめています。レジスタントプロテインは、腸に直接届き、善玉菌のエサとなって、善玉菌を活性化、そして、不要な脂質やコレステロールを取り込んで一緒に体外へ排出してくれます。
また、お米が発酵される過程で生まれた様々な酵素によって、腸内環境、体内環境を整えてくれます。
【6】 抗うつ効果
酒粕の中には「アデノシルメチオニン」という成分も含まれています。このアデノシルメチオニンは、抗うつ剤にも含まれる成分の一つです。
【7】 美容効果
酒粕はアミノ酸、ペプチド、酵母など美容に良い成分をいっぱい含んでいます!
保湿効果はもちろんのこと、肌組織の構成・ターンオーバーを促してくれる効果も期待できます。さらには、メラニン色素の働きを抑えてくれる成分も配合されていて、シミ、ソバカスの発生を防いでくれる効果もあります。酒粕を利用した美白ケア化粧品、美容品もすでに多くあります。
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▶ 酒粕美容パックの効果とは!美白アンチエイジングに効き目あり?
【8】 大腸がんや胃がんの予防、抑制効果
愛媛大学医学部の研究で、酒粕には『α―ハイドロオキシ酸』というガン予防に役立つ物質が含まれていることがわかりました。
ガン細胞の増殖・発生をおさえるNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させる働きを持っています。NK(ナチュラルキラー)細胞とは、体内に異物や悪いものが入り込んでいないかパトロールをする役目とガン細胞を消滅させる効果があるものです。
日本酒を飲むことによって、大腸がん、胃がんになる可能性が少ないことも、国立がんセンター平山博士によって報告がされています
これらのことから、酒粕がガン予防に役立つのではないかと大きく期待されています。
ナチュラルキラー細胞については、こちらも参照ください!▶ NK細胞を増やす食べ物13選
【9】 アレルギー体質の改善
アトピー、アレルギー皮膚炎に花粉症。これらのアレルギー症状が起こるのを阻害するのが「ペプチド」という成分です。
酒粕にはこのペプチドが含まれているということも、最近の研究では明らかになってきています。
【10】 健忘症の予防
(株)月桂冠総合研究所によって、記憶や学習能力を低下させ、アルツハイマー型老年痴呆に影響を与えるとされる物質の動きを正す成分が酒粕に含まれていることが確認されました。なんと、酒粕中に3種類も含まれているのだとか。
これにより、酒粕が健忘症の予防に対する効果があるのではないかと注目されています。
【11】 骨粗しょう症の予防
(株)月桂冠総合研究所によって、骨形成より骨吸収の方が早くなる原因となるカテプシンLの動きを弱める物質が、酒麹と酒粕に含まれていることが発見されました。
骨吸収と骨形成のバランスが崩れると、カテプシンLによって、骨の組織(骨コラーゲン)が崩されます。
酒粕が骨粗しょう症の予防にも役立つのではないかと期待されています。
酒粕にはどんな種類があって、どこで売られているのでしょうか?
覚えたい酒粕の種類は3種類
- 「板粕」 絞ったままの酒粕を切り分けたもの
- 「バラ粕」 板粕を粗めにふんさいしたもの
- 「練り粕」 酒粕に水や焼酎を加え、さらに数ヶ月間寝かしたもの
売っているところは?
酒粕はスーパーでも販売が行われています。しかし酒粕についての紹介もあったように、米の種類や水によっても風味が異なります。
そのため、酒粕の風味や状態にこだわりたい方であれば、お酒の蔵元や地酒専門店、酒類量販店を訪れてみるのも良いですね。お酒づくりにこだわった良質な酒粕が手に入りそうです♪
また、多くの通販サイトでも酒粕は、人気のアイテムとして取り扱われています。
酒粕の驚きの効能まとめ
アミノ酸、ペプチド、酵母など驚くほどの美容健康成分が詰まった発酵食品「酒粕」の凄さがわかっていただけましたでしょうか?
酒粕をとりはじめて、みるみるうちに、お肌がしっとり艶やかになったという評判や口コミも賑わっていますよね。酒粕は、「飲む美容液」とも言われていて、若い女性の間でも大人気です。
今から寒くなる季節には、酒粕を使った甘酒が絶品ですよね。今年は、近くの酒蔵で手に入れた「酒粕」を使っていろいろなレシピに挑戦しちゃおうと思っています♪
酒粕を使った甘酒レシピはこちら!▶ 酒粕でつくる甘酒!アレンジレシピ5選!
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(By ゼウス23世)