神様の食材

知っておきたい「ミョウバン」の毒性、子供への使用について!

ミョウバンは、従来から国で使用が認められている食品添加物の一つ。メロンパンなどの菓子パン、ホットケーキの膨張剤、ウニの荷崩れ、色落ち防止、漬物等々に利用されています。

また、制汗剤(デオドラント)、消臭剤、薬品にも多く使用されている原料です。

ですが、ミョウバンには「アルミ二ウム」が含まれています。アルミニウムは人体にとって全くもって不必要な成分であり、むしろその毒性の懸念から摂取量を厳しく定められている危険な鉱物です。

ミョウバンを多く使用する私たち現代人にとって、アルミニウムの毒性の影響はないのか?

ということで、いろいろ調べてみることにしました。

今回は、このミョウバンを使った製品(食品・デオドラント製品)を使うことへの安全性について、調べたその結果と見解をお伝えしたいと思います。

この記事の目次

ミョウバンって何?

ミョウバンとはR3R1(SO4)212H2Oの組成式で表される3価の金属(R3)1価の金属(R1)の硫酸塩の複塩の総称です。

製品メーカーである大明化学工業のHPから引用すると
 http://www.taimei-chem.co.jp/product/05.html

中でも「カリミョウバン{AlK(SO4)212H2O}」と「アンモニウムミョウバン{AlNH4(SO4)212H2O}」は、食品添加物に指定されていて、製菓膨張剤や漬け物などに広く用いられております。

と記載があります。

つまり、食品添加物として売られているミョウバンには

   (1)カリミョウバン AlK(SO4)212H2O
   (2)アンモニウムミョウバン
 AlNH4(SO4)212H2O

の2種類があるということなのですが、ここで気をつけていただきたいのが、化学式に両方とも「Al」が入っているということ。

商品名だけではわかりにくいですが、化学式に基づいて正確に表現しなおすと

   (1)カリミョウバン AlK(SO4)212H2O ⇒ アルミニウム&カリウムミョウバン」
   (2)アンモニウムミョウバン
 AlNH4(SO4)212H2O ⇒ アルミニウム&アンモニウムミョウバン」

と言い換えることができるのです。

日本で売られているミョウバンはすべて「アルミニウム」製品です

繰り返します。この「カリミョウバン」「アンモニウムミョウバン」の2つが食品添加物として国の認可を受け、使われています。そしてカリミョウバンが脱水・高温乾燥化された商品が”焼きミョウバン”。一般スーパーの乾物コーナーで私たちが多く目にしている「ミョウバン」商品です。

日本語っていろいろごまかせるんですよね。その点、英語の方が単純明解。ミョウバンは英語で、“Aluminum potassium sulfate dodecahydrate” 通称 Alum と、いかにもアルミニウム製品ですよ、という分かりやすい名称で呼ばれています。

ミョウバンはどんな食品に多く使われているのか?

厚生労働省のHPに詳しく出ていました。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/aluminium/

表1 アルミニウムを含有する食品添加物の用途と対象商品(厚生労働省)

用途

主な対象食品

膨脹剤(ベーキングパウダーなど)

 一部の菓子パン(メロンパンなど)、焼菓子(スポンジケーキなど)、揚げ菓子(ドーナツなど)、蒸し菓子(小麦饅頭など、蒸しパン)など

色止め剤

 漬物(ナスの漬物、シソの実漬など)

形状安定剤(煮崩れ等の防止)

 魚介類(たこ、いか、くらげ、うになどの魚介類)など

品質安定剤

 野菜等(芋、豆、ごぼう、れんこん、栗など)の煮物

着色料

 食品全般

対象商品としては以上のように多種にわたり、食品全般の着色料としても使用されています。

一方忘れてならないのが、食品だけではなく「ミョウバン」は、一般薬品、とくに最近人気の「デオドラント製品(脇の下の制汗剤)」や「芳香剤」の原料としても多く使われていることです。

その毒性は?安全性は大丈夫なのでしょうか?

「ミョウバン」および「アルミニウム」については、海外でも様々な議論があるようです。

気になるニュースとしては、以下の3つが挙げられます。

  1988年に、トラックの運転手が硫酸アルミニウム20トンを誤って町の飲料水に投棄してしまった結果、20年後その町で暮らす2万人の間でアルツハイマー病の発症率が増加してしまった

 2006年、動物を用いた実証研究にて、アルミニウムは、ホルモン様物質エストロゲンと似た物質を作り出し、その化学物質が乳癌の発症リスクを増加させる結果となることがわかった

 2007年、無機生化学誌に発表された調査内容では、乳がん患者17名の切除乳房を調べたところ、デオドラント製品をよく使用していた女性の乳房にアルミニウム堆積が見つかったこと。しかも、乳房の中心よりも外側の、”腋に近い”乳房組織において多く発見された・・

参照記事↓
http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2010/02/16/aluminum-lurks-in-crystal-deodorants.aspx
http://www.peoplespharmacy.com/2012/02/06/are-natural-alum-crystal-deodorants-safe/
http://chemistry.about.com/od/foodchemistryfaqs/f/Is-Alum-Safe.htm

といった記事が目に留まります。正直言ってアルミニウムの持つ毒性に衝撃を受ける内容です。

その毒性に対する現時点での見解は?安全性は完全なのか?

アルミニウムとアルツハイマー症

アルミニウムとアルツハイマー発症との関係性についてはその後様々な研究がなされ、現時点でのアルミニウムが持つ毒性とアルツハイマー発症の直接の関係性については「関連性が薄い」として結論付けられています。上述の日本厚生労働省のHPでもその一文が確認できます。

乳がんとの関係性

また、乳がんの可能性についても、天然鉱物からなるミョウバンのアルミニウム粒子の大きさは皮膚浸透または血液中に浸透する可能性がない、といった反論もあるようですが、一方では女性の脇の下は除毛で傷つけられており、その炎症状態では皮膚浸透も可能だといった反論もあったりで・・

つまり、完全な安全性についてはまだ明確にはなっていない!

というのが現状での理解であることがわかります。

厚生労働省の指針は

ラットを用いた動物実験では、アルミニウムを多量に投与したときに腎臓や膀胱への影響や握力の低下などが認められています。食品の安全性を評価している国際機関(JECFAFAO/WHO合同食品添加物専門家会議)※では、人が一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される暫定的な許容量(暫定耐容週間摂取量)として、体重1kg、一週間当たり、2mgという値を設定しています。

なお、一時期、アルツハイマー病とアルミニウムの関係があるといった情報もありましたが、現在は、この因果関係を証明する根拠はないとされています。

ということで、日本の厚生労働省としても、アルミ二ウムに関しては、体重1kg、一週間当たり、2mgという摂取基準を設けると同時に、アルミニウムを含む食品添加物使用の自主的な低減化に向けて、関係各社へ働きかけると明言しています。

また、米国の食品医薬品局(FDA)においても、ミョウバンは食品添加物として認可はしていますが、大量の摂取した場合には”毒性を持つ”と明言しています。

体重1kgあたり1週間2mgの摂取基準について

成人ではこのアルミニウム摂取基準を超える可能性はほぼ無いようです。むしろ薬品類や大型の魚介類にもアルミニウム分が含まれているため、ミョウバンを気にするよりそちらを気にすべかもわかりません。特に薬品には、食品の食品添加物での使用量の2~20倍ものアルミニウム成分が含まれている可能性があると言われています。

しかし、むしろ 問題は6歳以下の幼児 です。

アルミニウムを含む食品を多く食べている幼児の場合、推定で5%の割合で許容量を超えている可能性がある。とも指摘されています。

しかも、これらは食物としての摂取のみのデータです。これに加えて薬剤の摂取や、制汗剤、芳香剤といった直接皮膚に塗るような製品の安全性が未確認であることを考えると、今一度、十二分に気を付けてあげる必要があるように思えます。

厚生労働省の指導を受け、既にいくつかの大手メーカーのベーキングパウダー(ホットケーキミックス)商品はアルミニウムフリーの製品に移っていっているようです。

また、デオドラント製品についてもアルミ二ウムフリーの製品も出てきています。

ミョウバンの持つ毒性まとめ

アルミニウムのことは知っていても、この「ミョウバン」がアルミ二ウムを含有していることを、私たちはもっと認識する必要があるように思います。そしてアルミニウム自体の毒性についても理解が必要です。

ミョウバンの持つ消臭、制汗効果が大きいため、家庭で焼きミョウバンを水に溶かした「ミョウバン水」を簡単に安く作りましょうというネット上のレシピサイトも多く見かけます。安く簡単に作れたものは、安易にその毒性をも消費してしまう可能性もあります。

ぜひ「ミョウバン」および「アルミニウム」の特性をよく理解した上で、摂取量はもちろんのこと、過剰な使用についても気をつけていきたいものですね。

By ゼウス23世)

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