はじめに
近年、美容業界で「NMN」という言葉をよく見かけるようになりました。
2015年頃から欧米セレブの間では「若返りのビタミン」とも呼ばれ関心を持たれています。
現在ではサプリメントをはじめ、化粧品や美容クリニックでも注目を集めています。
今回はこのNMNについて詳しく解説していきます。
NMNとは?
NMNとはニコチンアミドモノヌクレオチドの略称です。
ビタミンB3に含まれる分子の一つで、体内でNAD+に変換される物質です。
NAD+は代謝や遺伝子発見、ストレス応答などの重要な生物学的プロセスを調整します。
NMNは年齢とともに体内での生産量が低下しますが、外部から摂取することでサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)の活性化をうながします。
結果的に老化に伴う、慢性炎症の沈静化や細胞死の防止などの効果が期待されております。
動物実験では抗動脈硬化作用やDNA修復機能の向上が確認されており、次世代のエイジングケア療法として注目を集めています。
NMNが注目される理由:老化対策としての期待
NMNの様々な効果をみていきましょう。
疲労回復
ミトコンドリアの機能を改善し、エネルギー生産を活性化することで、疲労感の軽減や回復を促進します。
代謝の改善
エネルギー代謝を促進し、体重管理や肥満の改善に寄与する可能性があります。
肌の若返り
シワやシミの改善など、肌の老化防止効果が期待されています。
認知機能の向上
脳機能の維持や改善に役立つ可能性があります。
糖尿病の予防と改善
血糖値の低下や糖尿病の改善に効果があることが動物実験で示されています。
筋力と骨密度の維持
加齢に伴う筋力低下や骨密度の減少を抑制する効果が期待されています。
睡眠の質の向上
良質な睡眠をサポートすることが期待されています。
免疫機能の向上
体の防御システムを強化する可能性があります。
老化関連疾患の予防
アルツハイマー病、心不全、骨粗鬆症などの予防に寄与する可能性があります。
女性ホルモンの促進
エストロゲンの増加を促し、更年期症状の緩和や骨の健康維持に役立つ可能性があります。
NMNの摂取方法:効果的な摂取量とタイミング
摂取量
1日の推奨摂取量は個人差がありますが、125mg〜1,000mgの範囲で様々な説があります。
500mgまでの摂取は安全性が確認されています。
摂取タイミング
就寝前
体内でのNAD+への変換を促し、疲労軽減や下肢機能向上に効果的とされています。
朝または午前中
NADはサーカディアンリズムに合わせて変動し、日中に上がるため、この時間帯も推奨されています。
空腹時
吸収率が高まるとされています。
摂取方法
サプリメント
効率的にNMNを摂取できますが、純度や添加物に注意が必要です。
点滴療法
直接血中に投与するため、高い生体利用率が期待できます。
まとめ
NMNは老化対策や健康維持のために注目されている物質だということがわかりましたね。
個人の状態や目的に応じて適切な量を摂取することが重要です。
また、NMNの効果に関する研究はまだ進行中であり、今後さらなる知見が得られることが期待されています。