「粉末寒天」と呼ばれることも多い「寒天粉」!
寒天は何だか分かっていても、実際にどのように調理したら良いのか分からないわ~という方も多いのではないでしょうか?
実は寒天粉はゼリー状のもの以外にも、ケーキや前菜などに利用できるのです!
今回は、
- 寒天って何?
- ゼラチンとの違い、特徴を知って使い分け
- 棒寒天と粉の違いは?
- 寒天粉を使った絶品レシピ5選
をご紹介していきます~♪
この記事の目次
寒天粉とは何?棒寒天との違いは?
寒天は、テングサ・オゴノリといった紅藻類(こうそうるい)の粘液を凍結した後、乾燥させて作られていきます。
- これを粉末状にしたのが⇒ 「寒天粉」
そして、
- 棒状に凍結乾燥したものが⇒ 「棒寒天」
です。
この2種類をよく見かけるのではないでしょうか?
粉末状の「寒天粉」は、水で溶かすことなくそのままかけて使うこともできます。一方、棒寒天だと一度水に戻ししてから、煮溶かす必要があるので、使うのは寒天粉の方が、下ごしらえの手間が省けてだんぜん便利です!
しかしながら、昔は寒天といえば、棒状の棒寒天しかなかったような気もします。お母さんが作ってくれるおやつはいつも棒寒天から、っていう記憶がないですか?
寒天粉は、メーカーが技術によって精製してつくられています。一方、棒寒天は昔の製法で生の寒天を、一度、乾燥させたものなので未精製、お米でいうと玄米みたいなもの。つまり、もともとの海藻に含まれるミネラル分がそのまま含まれているのが棒寒天、精製された寒天粉は微妙ながら栄養成分が少なくなっているといった違いが実はあります。
寒天粉とゼラチンは何が違うの?
寒天と同じように、プルンと綺麗にかためられる材料として「ゼラチン」もありますよね。
寒天粉もゼラチンも同じように粉末なので、どう使い分けるの?どんな点が違うのかと疑問に感じる方も多いのではないでしょうか?
(1)まず寒天粉とゼラチンでは植物性か動物性かで大きく分かれます!
- 「寒天粉」は海藻由来の「植物性粉末」
そして、
- 「ゼラチン」は牛、豚の骨や皮に含まれるタンパク質由来の「動物性粉末」
といった大きな違いがあります。
(2)食感、向いている料理が違う
まず「寒天粉」の食感は、弾力が少なくほろりと崩れるようなものになります。つまり、水羊羹・ところてんといった和菓子に向いていると言えます。
一方、「ゼラチン」はプルプルと口どけが良い食感、すなわちゼリー・プリン・ババロアといった洋菓子に向いています。
(3)調理法にも違いが?
次に調理法に着目した場合、寒天粉は寒天が溶ける温度が90℃以上と高温。なので、水で戻すということができません。しかし、逆に50度くらいの温度でも固まり始めるので、常温でかためることができます。
一方、ゼラチンは40℃くらいのお湯、比較的低い温度で溶かすことができます。逆に、冷蔵庫でしっかり冷やさないと上手く固まらないという違いがあります。
(4)寒天とゼラチンの違いをまとめると・・
- まずは植物(海藻)由来か動物性たんぱく質由来なのかが違う
- 食感、弾力性が違う(寒天は弾力が柔らかい、歯ごたえが優しい和食デザート向き)
- 溶ける温度、固まる温度がゼラチンの方が低い
このような特徴の違いを覚えておきましょう!
古くからの日本の伝統食を考えると、寒天粉を使っていたのは理にかなっている訳です。
(5)単純に同じ分量で代用することはできません!
使用量ですが、寒天1gに対してゼラチンだと3g必要ということを目安として計量します。
例えば寒天で10g必要なレシピならば、ゼラチンだと30g必要ということになります。単純にそのままの分量では代用できないことをぜひ、押さえておきましょう!
寒天粉を使ったおすすめレシピ5選
【1】寒天杏仁豆腐
寒天と牛乳で作る杏仁豆腐風のお手軽デザートです。注意点としては、牛乳や砂糖を加えるタイミング!牛乳やジュースといった不純物を含む液体には、直接寒天を加えてもしっかり交わらずに固まらないことがあります。そのため熱湯で寒天を溶かした後、牛乳・砂糖を加えていくのが大切なポイントです。出来上がりにお好みでフルーツを添えてあげましょう♪
詳しいレシピはこちら ⇒ エキサイトウーマン
【2】豆乳寒天ごまプリン
卵・牛乳不使用なので、アレルギーを持つお子さまも食べられるヘルシープリンですね。
ごま好きにもたまらない美味しさ!熱湯で寒天を溶かさない場合は、泡立て器でしっかり攪拌してあげることが大切です。そのままゴムべらで混ぜながら、沸騰状態で2~3分煮る、荒熱が取れたら冷やして固めていきます。失敗することが少ないレシピなのでぜひ試してみてください!
詳しいレシピはこちら ⇒ オーシャンナディア
【3】キウイ寒天
果物好きな方は、果物をフォークで潰して寒天に混ぜ込むと、甘酸っぱくなり美味しいですよ♪
ゼラチンより寒天の方が、高い温度で固まり始めますので、時間短縮にもピッタリです!寒天を熱湯で溶かした後、砂糖→潰したキウイの順に混ぜ込んで、冷やして固めるだけという簡単な手順です。キウイ以外にもお好みの果物で代用してみてくださいね。
詳しいレシピはこちら ⇒ エキサイトウーマン
【4】おからと豆腐のココア林檎寒天ケーキ
寒天はゼリーにしなくても、パウダーお菓子をまとまらせるのにも使用できます。豆腐やおからで作るのでとってもヘルシー。ダイエット中の方にも嬉しい一品です♪
生地に粉寒天も混ぜ込むという調理法なので、フードプロセッサーなどでしっかり混ぜ合わせてあげましょう!シナモン以外の材料をよく混ぜてから、パウンド型に流し込んでオーブンで焼くだけ!600Wのオーブンで4分30秒程度が目安です。
詳しいレシピはこちら ⇒ クックパッド
【5】七夕の寒天寄せ
七夕やお祝いごとなどに、前菜で出されたらとってもおしゃれな「寒天寄せ」!
低コストなのに、フランス料理テリーヌのような上品さが感じられます。野菜を星やハートにくり抜けば、お子さんたちも気分が盛り上がりますね。今回使った具材は、かにかま・にんじん・オクラ・茄子といった、手軽に手に入る野菜ばかり。野菜の旬の時期によって、お好みの野菜に変えてあげても良いでしょうね♪
今回使用の野菜の場合、にんじんは塩ゆで、オクラはサッと湯通しします。茄子は皮を剥いた後、水に浸してあく抜き、電子レンジ加熱で火を通します。かにかまはさくだけ!熱湯で寒天粉を溶かしてから、薄口醤油・日本酒・生姜汁・白だしで味付けをしていきます。用意した具をバランス良く加えて、タッパーなどに入れて冷蔵庫で冷やせばできあがりです!
詳しいレシピはこちら ⇒ オーシャンナディア
寒天粉の使い方、おすすめレシピまとめ
寒天粉は棒寒天よりも、手間が少なく調理することができ、また常温でも固まる性質があるのでとっても使いやすい!ヘルシーでかつ利用用途も広そうです。
ただ注意点としては以下の3点が挙げられそうです。
- 牛乳・果物・砂糖といった不純物を加える時は、寒天を熱湯でしっかり溶かしてから加えてあげる
- 材料を一気に混ぜる場合は、フードプロセッサーなどでよく攪拌してあげる
- 常温でも固まり始めるので、調理作業は意外に手っ取り早く行うこと
さあ、以上には注意ながら、ぜひあなたもパーティーの前菜やお子様が喜ぶお菓子作りに、寒天粉を使ってみてください!
(By ディオニソス)