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ケトン体ダイエットを今からはじめる人へ
炭水化物ダイエットが流行っています。特に奥様たちから強く奨められて嫌々はじめてみたら意外と短期間で効果が出た~、なんていう男性も私の周りには何人も居たりします。
そんな炭水化物ダイエットの中でも、今注目のキーワードが「ケトン体質」「ケトン体ダイエット」では無いでしょうか?
ケトン体質になれば、自然とカラダの脂肪を燃やしやすくなり、痩せやすい体質になれます。脳にとってもカラダにとっても良いことづくめということで、今後もますます「ケトン体ダイエット」に注目が集まるのは間違いなさそうです。
ケトン体ダイエットとは
「ケトン体ダイエット」とは、一言でいってしまえば食事から「炭水化物を制限する」ダイエット法です。
実は、今世の中に出ている様々な食事ダイエット法はこの「炭水化物制限ダイエット」が多くを占めます。(異論がある人もいるでしょうけど・・)
「ケトン体ダイエット」も視点がちょっと違うだけで、ベースとなっている考え方は「炭水化物=糖質」の摂取量を少なくしましょう!というのが考え方の出発点です。
ケトン体とは何か?
ケトン体というのは炭水化物を摂るのを制限して、他のエネルギー代謝回路が働きはじめた時に、肝臓から排出される物質です。その排出回路が起き始めている状態を「ケトジェニック」と表現しますが、この排出物である「ケトン体」そのものがダイエットに効果をもたらすという事ではありません。
大切なのは、「ケトジェニック」な状態になる!という事です。
ケトジェニックな状態になると、糖を消費してエネルギーを生み出す代謝システムの代わりに、カラダの脂肪を燃やしてエネルギーとする新たな代謝システムが加わります。
この新たな代謝システムが働きはじめることによって、脂肪燃焼をさらに効率化してくれ太りにくくなったり、インスリンの正常性を図れるなどのメリットが生まれてくるのです。
しかし、ケトン体ダイエットも完ぺきではない
新たなエネルギー代謝回路としては注目されるケトン体、正確には「ケトジェニックな状態」なのですが、ブドウ糖消費回路も大切なカラダの機能であり、どちらが良くてどちらかが悪いというものでは決してありません。
要はバランスの問題です。カラダの機能はお互いにバランスを取り合い、最高のパフォーマンスを演じてくれます。
そして、ケトン体ダイエットですが、その特長や行き過ぎの場合の副作用もきちんと理解した上で、各人のペースでダイエットを進めていくことが非常に大切です。
ケトン体ダイエットで起こりうる副作用11選
ここではケトン体ダイエットで起こりうる代表的な症状についてご紹介していきます。もちろん、これらの全てもしうは多くがあなたのカラダ、ダイエット法に当てはまることもありません。
ですが、これらの可能性をあらかじめ予測する。一時的なものであることを知っていれば慌てずに済みますし、予防できるものは予め準備をしておくことで、その症状を軽減することも充分に可能です。
【1】頻尿
「ケトン体ダイエット」をはじめた数日後から、人によってはその日の夜から頻尿の副作用が始まることがあります。あなたのカラダが、今迄にカラダにため込んだ(肝臓や筋肉に)ブドウ糖を燃やし始めていることのサインでもあります。ブドウ等を体内で分解するとき、大量の水分も放出されます。そして腎臓が、この余分な水分放出を助けていくので、頻繁におしっこをしたくなる、という症状が出てくるのです。その理由に加えて、カラダがインスリンレベルを下げようとする時、腎臓はまた余分なナトリウムも排出しようとするので、これも頻尿が引き起こされる要因となります。
【2】疲労感、めまいが起こりやすくなる
頻尿作用によって、カラダの塩分、カリウム、マグネシウムも実は同時に失っていきます。これら必須ミネラルの極度な低下は、あなたに強い疲労感を産み出す要因になります。
疲労感に加えて、頭がふらふらする、またはめまい起きる。また、筋肉のけいれん、頭痛が起こる、そして皮膚のかゆみを覚えるなどといった症状も出ることがありますので覚えておきましょう。
この疲労感やめまい等の症状は、低炭水化物ダイエットへの挑戦者のもっとも多くが経験する副作用かもわかりませんね。ですが、これらはダイエット開始前、もしくは開始した時から、ミネラル分を充分意識して補うことで回避ができます。
塩味スープを飲みながら、カリウム豊富な食品を食べる。またミネラルをたっぷり含んだ食品(乳製品、緑の葉野菜、アボガドなど)を積極的に食べるようにしましょう。
ケトン体回路にスイッチを入れようと、炭水化物の摂取を1日60gなどに抑える計画の場合、適度な量の塩(1日5g)も同時に摂っていきます。
しかしながら、高血圧の薬を飲んでいる場合は気をつけて!適正な塩分量や、そもそもこのダイエットについても事前にドクターとよく相談するようにしましょう。
【3】低血糖
もし今まで、より多くの炭水化物を好んで食べてきた人の場合、通常以上に多くのインスリンがカラダの中で活動している可能性があります。そんな方は、突然、炭水化物の制限食をはじめた場合、断食と同じ一種の一過性低血糖症を引き起こす可能性が高くなってしまいます。
【4】頭痛
頭痛はケトン体回路が動き始めている時に起こりやすい症状です。頭痛がおきる原因はいくつかあり、起きる方にははっきり表れるという傾向があります。頭が少しフラフラしたり、風邪のような症状が数日間続いたりということもあります。
これらはダイエットによる「ナトリウム欠乏症」から起こる問題だろうと言われれいます。上記の”疲労感””めまい”と同じですね。
全体的に水の摂取量をあげるのと、塩分を摂ることが必要です。グラス1杯分の水に、塩をティースプーンに4分の1ほど入れた塩水をつくって飲むようにします。すると、20分ほどで改善することもあります。
改善しなくても、ナトリウムを充分取れば3、4日も経てば症状も軽減されるはずです。もしそうで無い、軽くならないという人は、炭水化物を減らし過ぎの可能性があります。
【5】便秘
便秘も「低炭水化物ダイエット」時に起こりやすい症状の一つです。カラダの脱水状態によって引き起こされます。水分、塩分、ナッツや乳製品の摂りすぎ、マグネシウムバランスが悪化した、などの理由によって起こります。
クエン酸マグネシウム(下剤)を飲んでも症状が改善しないという時は、マグネシウムとカルシウムの摂取量、バランスが極端に悪くなっている可能性があります。
【6】下痢の症状
便秘に加えて下痢!これも「炭水化物ダイエット」においては珍しい症状ではありません。数日間続いたりもします。下痢は、食生活の急激な変化、また炭水化物に加えて脂肪の摂取も控えてしまって結果としてたんぱく質とのバランスが急に悪化したことなどが原因として考えられます。
処置として、食物繊維100%オオバコ繊維のメタムシル、またはサイリウムハスクなど食物繊維を多く含んだものを食前に食べるようにしましょう。
【7】糖分禁断症状
糖分の代わりに脂肪をエネルギー代謝として使い始めの段階、およそ3週間くらいですが、その間は糖分に対する禁断症状が起こります。特に糖分には薬物に似た中毒性もあるものであることを知って、覚悟の上、この時期をどう乗り越えるかが大切です。
【8】筋肉のけいれん
筋肉が軽いけいれんを起こすのは、ミネラル質の欠如、特にマグネシウム欠乏によるまた別の副作用と言えます。
マグネシウムサプリメントで補うことも可能ですが、もし腎臓に関する腎不全などの病気で医者にかかっている場合には、絶対にお医者さんに確認の上、サプリメントを取るようにしてください。
【9】睡眠障害
まれに「ケトン体ダイエット」を始めてから、充分な睡眠がとりづらくなったと主張しているケースも見ます。この睡眠障害は、インスリンとセトロニン量が低い時に起こる可能性があります。セトロニンは別名「幸せホルモン」。精神の安定に必要なものです。セロトニンの前駆体になるトリプトファンを多く含んだヨーグルトやチョコレート、豆乳などを睡眠前に摂るようにしましょう。
【10】 夜中の動悸、ドキドキ
「ケトン体ダイエット」メニューをはじめて数週間から1カ月くらいで出ることがあります。これは、低血圧の人に起こりやすいと報告されています。これらは、特に、セレン、亜鉛、マグネシウムなどの栄養不足によって引き起こされている可能性が高く、これらを防ぐためにこれらの成分も含んだ「マルチビタミン」サプリメントが推奨されています。
【11】毛が抜ける
「ケトン体ダイエット」「炭水化物ダイエット」によって、毛が抜けるスピードが増した!ということも良く聞かれる副作用です。ですが、これらはダイエットそのものよりも、食生活の急激な変化によるストレス、代謝ホルモン量の変化、が主な原因と言えるでしょう。
インスリンはカラダの中での主要ホルモンの一つですから、充分に起こり得ることですし、一時的なものとも言われますが、もともと薄毛で悩んでいる人にとっては、とても切実な気になる副作用の一つです。
「ケトン体」「炭水化物抜き」ダイエットまとめ
今の時代の健康ブームに乗って、なんとかダイエットと称されるものも本当に多く存在しています。「糖質制限」「炭水化物ダイエット」などについてもっと知りたい、違いが知りたいという方は次の記事もおススメです。
▶ ケトン 地中海 パレオ!? 低炭水化物ダイエット9選! 総まとめ!
またケトン体ダイエットについて、もっと知りたい方はこちらも↓
以上、紹介したように、「ケトン体ダイエット」「炭水化物ダイエット」にはさまざまな副作用が報告されています。しかし、一時的な症状であったり、気にするものでない程度だったり。それはあなたのダイエットの進め方、体質などにもよってきます。
また、今回はまだ未確定な内容ということで今回は紹介しませでしたが、腎臓結石に関する懸念があるとか、甲状腺ホルモンに関する議論なども実際にはあるようです。これらについてもまたの機会にご紹介したいと思います。
まずは、今から「ケトン体」「炭水化物ダイエット」など、これらのダイエットに挑戦したい、どうしようかなと迷われている方にとって、お役に立と出来れば嬉しいな、という記事でございました!
(By ゼウス23世)