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サルコペニア肥満!?
「サルコぺニア」っていうキーワードが話題になっていますね。
NHKやあさイチ、ミヤネ屋なんかでも取り上げられて、急にこの「サルコペニア」への注目度があがりました。
あさいちや、ミヤネ屋で取り上げられていたのは「サルコペニア」がもたらす「肥満の症状」についてでしたが、”メタボよりも怖いサルコペニア肥満”として紹介されていました。
(1)サルコペニアとは
私たちのカラダの筋肉量は30代後半から40代前半までがピークの時期だと言われています。その後、ある年齢に至るまでは年々一定のスピードで落ちていきます。
この筋肉量、そして強度と機能を含んで、加齢とともに一定のスピードで低下し続けていくことを「サルコペニア」または「サルコペニア現象」と呼びます。
(2)サルコペニアの進行スピードは?
筋肉に関して全く意識をしない生活をしていると、10年単位で安定的に3~5%程度づつ落ちていくと言われています。思ったより落ちるスピードが速いのですね。(あさイチやミヤネ屋では、年に1%(驚)とさらに煽った表現もされていましたが、海外の情報を調べると平均3~5%/10年とありました・・)
(3)サルコペニア肥満とは
サルコペニア肥満とは、サルコペニアによって筋肉力が年々落ち、カラダの脂肪比率が極端に高くなった状態を言います。
私たち日本人では40代以降の4分の1がもう「サルコペニア肥満予備軍」に該当するのだそうです・・
特に意外なことに、男性よりも女性の間でこのサルコペニア肥満の兆候が確実に増えてきているというのですから女性にとってはただ事では無いですよね。
(4)サルコペニア肥満が進行すると?
サルコペニア肥満がひどくなると、高血圧、糖尿病のリスクが高まってしまいます。他に、骨が弱くなることによる転倒骨折のリスクや、寝たきりの状態になる危険性などもあります。
糖尿病に関しては特に2型糖尿病の危険度がこのサルコペニア肥満によりあがることが、各研究結果によって明らかにされています。
(5)サルコペニア肥満の判断基準
あさイチやミヤネ屋では、女性の場合「BMI 25以上」かつ「筋肉率が22%以下」であるか否かが、サルコペニア肥満の判断目安と紹介されていました。
しかし、筋肉量もさることながら、厳密には、その筋肉の質と機能性の部分も評価されなければならないので、一概にこの筋肉量の比率だけではサルコペニア肥満を決定する要因にはならないと個人的には思います。あくまでも一つの目安として、とらえていけば良いのでは無いでしょうか?
いずれにしろ、老後寝たきりでいいなんて思っている人はいません。私たち全員が老後の生活も出来るだけ健康で過ごしたい、健脚で旅行なども楽しんで行きたいと願っています。ですので、今から取れる対策は是非とっていきたいものですよね。
では、考えられるサルコペニア肥満を防ぐ10の方法を次にご紹介していきます。
サルコペニア肥満を防ぐ10の方法
サルコペニア(筋肉が落ちていくことは自然の現象として食い止めることは出来ませんが、その低下スピードや筋肉の質を維持することは出来るのです!
【1】日ごろから運動やエクササイズをする習慣をつける
当たり前のことですが外で動いているより、家の中でゆったりのんびり座ってテレビでも見ている時間が長いような生活では、サルコペニア肥満予備軍へまっしぐらです。
日ごろからの運動、エクササイズは、筋肉タンパク質の合成力を高めるだけでなく、若者であれ高齢者であれ年齢に関係なく、筋肉中のミトコンドリア酵素活性を高めることができます。
ちょっとしたスクワット、腕立て伏せ、ダンベル運動などで良いので、カラダの虚弱を追いやるような習慣を作りましょう。これらのエクササイズは高齢者でも筋肉強度を改善できることがわかっています。
【2】たんぱく質の摂取を増加させましょう
たんぱく質は、筋線維を修復し、再構築してくれる働きがあるので、筋肉には最も大切な栄養素です。
現在、一般の成人男性と成人女性のたんぱく質の推奨摂取量は、一日50gまたは自体重1kgに対して、0.8g(グラム/キログラム)の摂取が必要だと言われています。
しかし、70歳以上の男性の12%、女性では24%もが、一日におけるたんぱく質の必要摂取量が0.8gに足りていないことがある研究でわかっています。
しかも、上記の摂取は最低レベル!ですので、サルコペニア肥満の予防のためには、自体重1kgあたりに対し、1から1.2 g/ キログラムを目指して摂取していくのがベストです。
【3】たんぱく質の質を考える
たんぱく質は、多くのアミノ酸から構成されています。そのアミノ酸の中でも、私たちのカラダで作れないのが「必須アミノ酸」で、その中でも「ロイシン」と呼ばれる必須アミノ酸が筋肉維持のためにとくに重要です。
2010年の研究において、「ロイシン」を含んだ必須アミノ酸の摂取が、年齢を問わず筋肉たんぱく質の合成を促進してくれる効果があることがわかりました。
「ロイシン」は、牛肉、羊肉、鶏肉、魚、卵、牛乳、ミルクなど動物性食品でより多く含まれています。また、大豆などの豆類、ナッツ、植物シードの中にも見つかっていますので、これらを積極的に摂るようにしましょう。
【4】オメガ3脂肪酸の摂取を増やしましょう
筋肉たんぱく質の代謝を上げたり、ミトコンドリアの生理活性に影響を与えるのに、オメガ3脂肪酸が有効であることがわかっています。
オメガ3脂肪酸「EPA」は、筋肉量を維持するのに役だちますし、「DHA」は抗炎症作用も持っています。
2015年のアメリカンジャーナル誌が公表した研究内容では、オメガ3脂肪酸サプリメントや「亜麻仁油」などの高オメガ3含有率の植物オイルを積極的に摂ることによって、高齢者における筋肉量減少や機能損失を遅くする効果があることが示されています。
【5】ホルモンバランスを整えましょう
ホルモンは筋肉量にも直接影響を与えます。
成長ホルモン、DEHAやテストステロンなどの必須ホルモンは、サプリメントとしても補うことができます。女性の場合は特に、ホルモンバランスがサルコペニア現象に影響を与えるとも考えらえています。例えば更年期障害は「エストラジオール」と呼ばれるホルモン濃度に関係しています。
更年期障害、ホットフラッシュに関連する記事はこちら↓
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ホルモン変化とバランス欠如をおさえることで、サルコペニア肥満への予防へとつなげていきましょう。
【6】ビタミンDを摂りましょう
多くの研究では、ビタミンDの欠乏が、筋肉増加、再生を不安定にすることがわかっています。ビタミンD欠乏症は、国を問わず世界的に共通の問題ですが、特に先進国では深刻だと言われています。ビタミンDを摂ることで、筋肉の機能強化と筋肉量の増強に役立ちます。
【7】抗炎症性を高めましょう
カラダの炎症作用は、実は筋肉量の減少にも影響を与えることがわかりました。
サルコペニアだけでなく、あなたの全体的な健康改善のために、緑の葉野菜、ブルーベリー、パイナップル、クルミとサーモンといった抗炎症性食品の摂取量を増やす必要があります。
「抗炎症性」を高めてくれる食材↓
▶免疫力とは違う!あなたの「抗炎症性」を高めてくれるスーパー食材15選とは?
【8】炎症を誘発する食品をさけましょう
逆にカラダの中での炎症を誘発するような食べ物も避けなければなりません。炎症性を有している食品の代表格は、グルコースシロップや、トランス脂肪酸です。加工食品に多く含まれているこれらの成分はあなたをサルコペニアへと導くカラダの炎症性を高めてしまいます。
また、加工食品にはオメガ(ω-6)脂肪酸が多く含まれる傾向があります。そして、オメガ6脂肪酸に対して、オメガ3脂肪酸のバランスが低下すると、カラダの中での炎症性を引き起こします。
オメガ3脂肪酸の摂取量を増やして、オメガバランスを保っていくようにしましょう。
【9】アルコール摂取量を考えましょう
時間をかけてだらだらとアルコールを飲むことは、筋肉を弱める原因にもなります。あなたが既にサルコペニア肥満の予備軍と考えられるのなら、より真剣にアルコール消費量を考え直す必要があるでしょう。
アルコールは、適用までならば問題は無いのですが、過剰に飲むことでカラダの炎症性につながってしまいます。
【10】喫煙をやめます
タバコの習慣は、カラダに良いメリットは何もありません。栄養障害などを導く可能性もあり、最近の研究では、筋肉減少にも喫煙が影響を与える可能性が高いとも指摘しています。
サルコペニア肥満患者に対する調査では、男女ともに過去の喫煙者率が非常に高かったことも裏付けとしてあります。
喫煙は間違いなくサルコペニアの危険因子と考えられます。
サルコペニア肥満のまとめ
メタボという言葉が流行ったら次はサルコペニア肥満かよ~、と嘆いていらっしゃる方も大勢いると思います。
75歳以上になって、病気にはならなくても、寝たきりの状態に繋がってしまう可能性もサルコペニアにはあります。
加齢とともに自然に筋肉量が落ちていくのは止むを得ないことかもしれませんが、今からでも少しでも気を付ければ、筋肉量の低下スピードや質を維持することは充分できるのですから、この「サルコペニア肥満」にも今から注目して、少しづつでも対策を心掛けていきたいものですね!
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(By ゼウス23世)