ケトン体質になってダイエットに挑戦してみようと試みたのが、昨年の12月。
一冊の本「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」と言う本に出合ったのがきっかけでした。
そこからたった2カ月間、見事に空腹を感じることなく、無理せず12kgの体重減に成功しました。もともとの体重が67kgだったので、実に18%ものダイエットになります。
あっという間の減量だったので、何も知らない友達からは、病気じゃないか?と心配されたほど・・・
やはりケトン体回路を発動させるのは実に簡単だった!
今日は、私がケトン体の回路を発動させるに至った経緯、やった事についてご紹介していきます。
ケトン体回路とは
私たちが食事から摂っている栄養素の中で、エネルギー源として転嫁できるのは、脂質とタンパク質、そして炭水化物(糖質)の3つだけだということはご理解されている方も多いと思います。
そう、ビタミンやミネラル類はいくら食べても「エネルギー」としては働いてくれません。
今までは私たちのカラダにおけるエネルギーの代謝回路としては、次の2つの回路があると言われてきました。
(1)解糖系代謝回路
(2)糖新生代謝回路
です。これらは端的に言うと、摂取した「糖分」を中心としてエネルギーを産み出したり、消費したりというエネルギー代謝回路です。
ですが、糖分を必要としない新たなエネルギー代謝回路が発見されました。その新しい代謝回路が「糖分」ではなく「脂質」を中心にエネルギーを生み出すという「ケトン体回路」になります。
ケトン体回路というのは、第3のエネルギー代謝回路と呼ばれています。
第3のエネルギー代謝回路
第1のエネルギー回路(解糖系)
糖質を摂取して、そこからブドウ糖が生成されます。すい臓から分泌された「インスリン」により、そのブドウ糖が、血液を通じて全身に送られ、各細胞のエネルギーとして活用されるものです。
そして、消費しきれなかった余分なブドウ糖は、肝臓に蓄積されたり、細胞の中で「中性脂肪」として蓄えられたたりします。
第2のエネルギー回路(糖新生)
一時的に蓄えられた「中性脂肪」から再びブドウ糖へと変化をさせてエネルギーとして使う代謝です。
第一の回路で肝臓へはグリコーゲンとして、筋肉や細胞へは中性脂肪として蓄えましたが、摂取したタンパク質や、蓄えた脂肪から今度はアミノ酸を生成。さらにそのアミノ酸をブドウ糖へと変化させる回路になります。
これらにより、私たちのカラダは、一時的に食べ物が食べられなくても(寝てる間でも)この貯蓄エネルギーをうまく使うことによって、常にカラダのブドウ糖量を一定にし、エネルギーを得ることができているのです。
実にうまく出来ています^^
第3のエネルギー創出回路(ケトン体回路)
新たにわかってきたのが、この「ケトン体回路」。これは肝臓が中性脂肪などから「ケトン体」を直接生成して、アミノ酸や、ブドウ糖に代わるエネルギー源として機能させるという代謝パターンです。
しかし、やっかいなことは、第1、第2の回路が充分に働いている時は、第3の回路のケトン体機能は休んだ状態になってしまうということです。
ですので、第1、第2の回路をフルに働かせるのではなくて、これを逆にコントロールすることによって、第3のケトン体回路を呼び起こし、機能させていくことが必要になります。
ケトン体回路が動き出せばどういうメリットがあるのか?
車のエンジンで例えると、ブドウ糖というガソリンのみで走っていたエンジンに対し、ケトン体という電気パワーが使えるようになり、いわゆるガソリン+電気の『ハイブリッドエンジン』としてカラダが機能するようになります。
ブドウ糖に代わって、頭やカラダを働かせ続ける新たなエネルギー源をえることができるので、第1、第2の回路の働きも最小化することができます。
結果として、インスリン反応性の問題や、肝臓などの臓器の健全化が図られたり、糖尿病のリスク改善にもつながるのだと思われます。
また、ケトン体回路を発動させると「ベータ・ヒドロキシ酸」というケトン体の1種により体内で活性酸素を無害化し、細胞の老化を防止、血管系の病気予防に効果を発揮する、といった嬉しい効果も期待できるとされています。糖分の過剰摂取を抑えることができて、かつ、カラダのエネルギーパフォーマンスも落とさないで済みます。
現に私の場合も、インスリンの過剰反応による空腹感や、糖分不足で頭がボーっとすることが少なくなりました。
どうやってケトン体回路を発動させるの?
実はまだケトン体については、世界各国で研究途中の段階でもあり、こうすれば良いという現時点の諸説に基づいて説明しています。現に、私自身も冒頭に紹介した「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」に掲載されていた方法を採りました。
まず、考え方の大事な点としては、
- 糖質の量を制限して、ケトン体回路が発動できる状態をつくる
- ケトン体のベースとなる良質な脂肪酸を多く摂る
この2点が必要です。私もまずはこの考え方にもとづいて実施してみました。
実際に私がやった3つのこと
【1】摂取する糖質の量を制限する
十分な糖質を摂っていると体内でブドウ糖が生成、消費され続け、第3の回路、ケトン体回路が動き出してくれません。ですので、糖質制限ダイエットの考え方と同じく、摂取する糖質を制限することから始めます。
私の場合は、最初の2週間はほぼ糖質を抜きました。ただし完全ではありません。というのも毎朝のコーヒーにグラニュー糖を1g づつだけ使いました.
<毎朝のメニュー>
-
完全無欠コーヒーもどき
普通のインスタントコーヒーに、ココナッツオイルを大さじ1杯、無塩バターを少々、そしてグラニュー糖で少し甘くして飲む
- グラニュー糖は3日に一回は使うのをやめ、はちみつを小さじ半分ほど、甘味料として使用する
>>ポイント>>
米国式のケトジュニックダイエットでは、ダイエット初期段階では1日あたり炭水化物の摂取を、20〜30g、多くても50g未満に制限する必要があります!
参考記事
▶ ケトン 地中海 パレオ!? 低炭水化物ダイエット9選! 総まとめ!
【2】ケトン体のベースとなる「中鎖脂肪酸」を摂取する
ケトン体を産み出すには、良質な脂質が必要になります。脂質の中でも「中鎖脂肪酸」が中心となってケトン体は産み出されると言われていますので、中鎖脂肪酸を多く含んでいる「ココナッツオイル」を飲むようにしました。
【3】亜麻仁油
またオメガ3脂肪酸も脂肪酸の健全化を図るために必要なので、亜麻仁油を毎朝、ココナッツオイル入り(完全無欠コーヒー)コーヒーと一緒に、大さじ1杯の亜麻仁油を飲むようにしました。
Point
朝の完全無欠コーヒーを朝の8時半から9時に飲むことで、昼過ぎの15時あたりまで空腹を実際に感じずにすみました。その後、16時くらいからは空腹を我慢し、夜はだいたい帰宅後20時くらいから。野菜、豚、鶏肉を入れた鍋だけを結構お腹一杯になるまで食べる。たったこれだけです。
あっ、日中、仕事中の合間のコーヒーは、ブラックにて毎日数杯はいつも通り飲んでいます。
2カ月間の振り返り
【2週間後】
この時点では、体重は3キロほど、落ちた程度でした。しかし、不思議なことに、朝の完全無欠コーヒーだけで、夕方を越え、夜の食事の時間まで空腹を感じることなく、また普通に頭を働かせた状態で仕事をこなすことができました。
【1カ月半後】
気付けばどんどんと体重が落ち始め、あっという間に、マイナス9キロへ。実はそこまで体重を落とすつもりはなかったので、この時点で、夜の炭水化物制限をやめ、普通に気にせず何でも食べる方向に切り替えました。
【2か月後】
夜は普通に炭水化物を含めて何でも食べるように変えたにも関わらず、体重がさらに落ちていきます。結果、最高のマイナス12キロまで行きました。
この時点で体重が少し落ち過ぎてしまったため、朝の完全無欠コーヒーもやめ、通常どおり、朝パンが食べたければ食べる。昼もお腹がすけば中華やラーメンも食べる、という生活に切り替えました。
あれから5カ月、私の体重は当初からマイナス8キロ、9キロを保った状態です。
ケトン体回路まとめ
「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」を読んだ方はわかると思いますが、この本では、夜にも炭水化物抜きを進めてはいません。
つまり、私はシリコンバレー式の朝コーヒーに追加して夜にも炭水化物抜きダイエットを行ってしまった訳です。結構ヘビーなダイエットメニューだったかもわかりません。
しかしながら、体調もかわらず不調になるなどの悪影響もなく、体重を18パーセントも落とすということに成功したわけです。
そして、ケトン体回路が一度動き出すと、通常の食生活に戻しても、急なリバンドも無く、体重をある程度に過ごせるということもわかりました。(今までのところそういう状態でいれています)
個人的には、ケトン体の回路というのは確かに存在する。私もカラダの中にも動かせはじめることができた、ということを強く実感できた次第なのであります。
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(By ゼウス23世)