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必須脂肪酸5つとその効果とは?含有量が多い食品食べ物各10選!

脂肪は体の中でエネルギーとして消費される一方、使われきれずに余ってしまうと、体にすぐに蓄えられていってしまうため、“脂肪=太る=体に悪い”と思われがちでした。

脂肪、脂質と聞くと、すぐに中性脂肪、コレステロールといったイメージを連想しますものね!

しかし、脂肪の一つの種類である「必須脂肪酸」は、私たちの健やかな成長と健康を保っていくために無くてはならないものだということが、最近の研究によって広く知られるようになりました。

さらに、この必須脂肪酸は体内で合成することができず、毎日の食べ物から摂取していくしかないことも知られています。

今回は、

をご紹介していきたいと思います。

この記事の目次

必須脂肪酸の効果とは?

必須脂肪酸とは、オメガ3脂肪酸に分類されるα-リノレン酸とオメガ6脂肪酸に分類されるリノール酸、この2種類の脂肪酸を指します。

広義の意味では、α-リノレン酸から合成されるEPAやDHA、リノール酸から合成されるγ-リノレン酸やアラキドン酸といった脂肪酸も「必須脂肪酸」に位置づけられます。

では、これらの脂肪酸それぞれに、どのような効果があるのでしょうか?

【1】α-リノレン酸

α-リノレン酸は、血液や血管の健康を保ち、虚血性の疾患のリスク軽減、アレルギー疾患の原因ともなるリノール酸と競合し、アレルギー反応を抑える効果があります。

さらに、脳膜の材料である「リン脂質」の中にはα-リノレン酸が多く含まれており、脳に関連する機能を正常に働かせるようにする効果があるとされています。

【2】EPA・DHA

EPA・DHAは、サバやイワシなど青魚に多く含まれている栄養素です。血液サラサラ成分といってサプリメントでも多く登場してきています。

EPA・DHAは、血管のしなやかさや、血液の健康を維持するために必要不可欠です。

中性脂肪の減少、血管を若々しく保つ、心臓病や脳梗塞、動脈硬化などの疾患を防ぐなどなど、様々な健康効果につながる栄養素になります。

また、脳神経を再生し、情報伝達の維持そしてスムーズに行えるように促したりしてくれます。

さらに、脳細胞の働きを活性するという報告もあるなど、人間の脳に大きな関わりがある脂肪酸です。

【3】リノール酸

リノール酸は、コレステロール低下や血圧の低下などの作用が見込めることから、成人病予防対策として注目され、一時は多く摂取することが望ましいとも言われていました。他にも、肌の保湿作用や抗炎症作用、アンチエイジングなどスキンケア効果があることも確認されており、スキンケアグッズによく利用されている成分です。

しかしながら、リノール酸は摂りすぎることで、善玉コレステロールの低下やガン原因となる過酸化脂質を増やす、アレルギー原因体になるなど、様々なトラブルを引き起こすことが分かってきました。

一方で、このリノール酸の摂取を控えすぎると、乾燥肌など肌荒れ症状が出てきたり、悪玉コレステロールが増えて、動脈硬化や高血圧など生活習慣病の発症リスクが上がることも判明しており、リノール酸は実に過不足なくバランスよく摂取することが望ましい脂肪酸と言えます。

【4】γ-リノレン酸

γ-リノレン酸をある一定量摂取することで、抗炎症物質である「プロスタグランジンE1」という成分が合成されます。この、プロスタグランジンE1を体内合成できるのは、唯一この「γ-リノレン酸」だけで、アレルギーなど慢性的な炎症抑制には効果を発揮してくれます。他にも、ホルモンバランスを整え、PMSや更年期症状、鬱症状などを安定させる効果も期待できるとされています。

【5】アラキドン酸

アラキドン酸は、プロスタグランジン(生きていく上で重要な生体機能調節を行う生体調整ホルモンの一種)の材料となります。このプロスタグランジンは、免疫機能を調整してくれたり、血圧をコントロールして高血圧予防、血中コレステロール値の改善作用など、たくさんの効果があります。

また、アラキドン酸は脳神経細胞の主成分となっているため、学習力や記憶力改善の効果も見込まれています。

胎児や乳幼児においては、脳細胞は急速なスピードで発達していきますが、アラキドン酸はDHAなどの脂肪酸とともに、胎児や乳幼児の脳発育に大きく関わっています。

しかし、注意すべきなのはその過剰摂取です。アラキドン酸は、上記のようにたくさんの効果がある一方、一定量の摂取を超えると、この効果が全て逆の症状として働いてしまいます。なので、アラキドン酸もリノール酸同様、過不足のないバランスのとれた摂取が望ましいとされます。

【必見】必須脂肪酸を多く含んだ食品!脂肪酸5種別各10選!

α-リノレン酸、EPA+DHA、リノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸、それぞれを多く含有する食品をご紹介したいと思います。

※データ引用元
文部科学省 食品データベース  https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html

【1】α-リノレン酸

順位

食品名

可食部100gあたりmg

1

えごま油

58,000

2

亜麻仁油

57,000

3

えごま 乾

24,000

3

亜麻仁 炒り

24,000

5

くるみ 炒り

9,000

6

なたね油

7,500

7

調合油

6,800

8

大豆油

6,100

9

マヨネーズ 卵黄型

5,100

10

麻の実 乾

4,600

【2】EPA+DHA

順位

食品名

可食部100gあたりmg

EPA

DHA

EPA+DHA

1

くじら 本皮 生

4,300

3,400

7,700

2

あんこう きも 生

2,300

3,600

5,900

3

さば類  開き干し

2,200

3,100

5,300

4

やつめうなぎ 干しやつめ

2,200

2,800

5,000

5

くろまぐろ 脂身(トロ) 生

1,400

3,200

4,600

6

しろさけ すじこ

2,100

2,400

4,500

7

たいせいようさば 焼き

1,700

2,700

4,400

8

さんま 皮なし 刺身

1,500

2,800

4,300

9

さば しめさば

1,600

2,600

4,200

9

たいせいようさば 水煮

1,700

2,500

4,200

【3】リノール酸

順位

食品名

可食部100gあたりmg

1

サフラワー油 ハイリノール

70,000

2

ブドウ油

63,000

3

ひまわり油 ハイリノール

58,000

4

綿実油

54,000

5

とうもろこし油

51,000

6

大豆油

50,000

7

ラー油

43,000

8

くるみ 炒り

41,000

8

ごま油

41,000

10

調合油

34,000

【4】γ-リノレン酸

順位

食品名

可食部100gあたりmg

1

ぶた ロース 脂身付き とんかつ

1,400

2

あさ 乾

140

3

ぼら からすみ

130

4

くじら 本皮 生

96

5

鶏卵 卵黄 乾燥卵黄

64

6

にしん 燻製

60

7

くじら うねす 生

52

7

たいせいようさば 水煮

52

7

あゆ 養殖 内臓 焼き

52

7

たいせいようさば 焼き

52

【5】アラキドン酸

順位

食品名

可食部100gあたりmg

1

鶏卵 卵黄 乾燥卵黄

1,100

2

鶏卵 全卵 乾燥卵黄

700

3

ぶた スモークレバー

670

4

鶏卵 卵黄 生

480

5

鶏卵 卵黄 ゆで

470

5

ぼら からすみ

470

7

鶏卵 卵黄 加糖卵黄

390

8

ぶた じん臓 生

370

9

くじら 本皮 生

360

10

やつめうなぎ 生

320

10

キャビア 塩蔵品

320

特に現代人にとって欠乏の恐れが高い、1.のα-リノレン酸、2.のEPA+DHAについては、多くの方々の常識となるように、今からはとくに必要な情報だと思われます。

ちなみに、各人によってその転換率は違うものの、αリノレン酸を摂取することによって、体内でEPA+DHAを合成することは可能です。

各必須脂肪酸の効果とは?多く含んだ食品食べ物まとめ

必須脂肪酸とは、体内で合成することのできない脂肪酸。経口摂取が必要な栄養素です。狭義の意味では、αリノレン酸とリノール酸が必須脂肪酸です。

さらに、その必須脂肪酸には、それぞれにおいて重要な役割と効果があることがわかってきました。

脂質または脂肪というと、その名前からコレステロールや中性脂肪を連想しがちです。

しかし、たくさん摂取しなければならないもの、摂りすぎ注意なもの、バランスが必要なもの、などいろいろな種類や特徴があります。

一言で表すならば、現代人が過剰気味なのがリノール酸、不足しているのがオメガ3のαリノレン酸、そしてその摂取バランスが非常に大切、ということだけは覚えておく必要があります。

とくに、オメガ3脂肪酸を多く含んだ食品はたくさん摂取するように心がけましょう。

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(By ゼウス23世)

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