砂糖やコーンシロップが有害だと言われはじめ、ますます自然甘味料に注目が集まっていますよね。
その中でも、ここ数年で非常に人気を博している甘味料の一つは「ココナッツシュガー」かもわかりません。
ココナッツシュガーは、ココヤシの木からとれて、砂糖よりも栄養価が高く、血糖指数が低いのが知られています。
- しかし、ココナッツシュガーが危険だとする意見も出てきているのはご存知でしょうか?
- また、その危険性というのはどういうものなのでしょうか?
今回はココナッツシュガーで一部ささやかれている危険性のうわさについて調べてみましたので、ご紹介してみたいと思います。
この記事の目次
ココナッツシュガーとは?
ココナッツシュガーと聞くと、ココナッツ(ヤシの実)からとれる砂糖かな、と思うかもしれませんが、ちょっと違っています。
実はココナッツミルクやココナッツウォーターとは出所が違うのです。ココナッツシュガーは、ヤシの実ではなく、ヤシの花からとります!
花のつぼみの先を削るとじわっと出てくる花蜜からココナッツシュガーは作られます。
ココナッツシュガーが生まれるまで
- ココナッツヤシの花に切り込みを入れ、花蜜を容器に集めます
- 容器に熱を加え、水分を蒸発させます
- その後、乾燥させ結晶化したものがココナッツシュガーになります
ココナッツシュガー栄養素
栄養価 (100g当たり) |
ココナッツシュガー(RDA) |
|
エネルギー |
375(1570kJ) |
19% |
炭水化物 |
100g |
33% |
糖質 |
75g |
|
(出所)http://nutritiondata.self.com/facts/custom/2290959/0#ixzz4aMwcdGKQ
血糖指数(GI:グリセリックインデックス)とは
血糖指数(GI)は食品がどれぐらい血糖値を早く上げるかの尺度になります。ブドウ糖のGIを「100」としその尺度を図ります。
フィリピン農業省の計測によると、ココナッツシュガーのGIは「35」となっており、低GIと呼ばれる50を切った数値となっています。
テーブルシュガーのGI値(約60)に比べてとても低い数値をもっています。
ココナッツシュガーの健康効果とは
【1】ダイエット効果
ココナッツシュガーはGI値が「35」と低いため、血糖値の上昇が抑えられ、結果、インスリン分泌も安定します。効率の良いエネルギーとなり、体内に蓄積されにくくダイエット効果も期待ができます。
【2】美容効果
ココナッツシュガーに含まれているビタミンB群により、肌や髪のトラブルから守ってくれる効果が期待できます。
さらに、安眠効果、ならびに水溶性食物繊維も、腸内環境を助け、美容にも影響を及ぼす便秘解消のサポートにもなります。
【3】老化防止
体が燃焼しきれない過剰な糖質は「糖化」という現象を起こします。そしてこの「糖化」がまさに最終糖化産物AGEsを生む原因になってしまいます。
しかし、ココナッツシュガーを用いることで、AGEs糖化産物の産出を防ぐことの効果が期待できます。
【4】ストレス解消効果
ココナッツシュガーに含まれているビタミンBとアミノ酸には、ストレス解消と安眠の効果があります。ココナッツシュガーを摂取すると、少しスッキリした気分になれるかもしれません。
噂されている危険性について
ココナッツシュガーのGI値や、その健康効果を見ると、何がココナッツシュガーにおいて危険なのかと疑問を持つのではないかと思います。
海外サイトも含めていろいろ情報を集めてみましたが、その指摘されている危険性については、以下の3つのポイントのようです。
(1)GI値35の信ぴょう性
実は、GI値の計測データがフィリピン農水省発表のもの以外に多くのデータが存在しないようです。その検査方法、またGI値は、製造元によっても異なるのではないか?という指摘があることが確認されました。
(2)果糖の含有量
コーンシロップなど、高フルクトース(果糖比率の高い)製品が、カラダによくないと聞いたこともあると思います。
ブドウ糖に比べ果糖は甘味が強いものになります。
実は白砂糖における果糖比率が50%であるのに対して、ココナッツシュガーには多糖類のショ糖比率が70%~80%も含まれています。
直接果糖比率が見えない状況であっても、加水分解されれば多くの果糖を生んでしまうというのがその主張のようです。
(3)高カロリー
さらには、ココナッツシュガーは低GI食品といえども、カロリーは普通の砂糖とほぼ変わらない状況です。そのため、食べすぎればカロリーオーバーでもちろん太ってしまいます。
「ココナッツシュガーはヘルシーだから大丈夫」という考えは捨てた方が良さそうです。
ではどうしたらよいのか?
(1)(2)の主張に関しては、確かにその主張も完全に間違いではなさそうに思えますが、かといって、それを裏づけるデータもまだないようですので、過剰にさわぎ立てる必要もないのかな?と個人的には思います。
さらなる検証データが出てくることを祈りたいものです。
(3)そして、いかに砂糖に比べて安心でかつ効果の高いナチュラル甘味料といえども、摂りすぎには注意が必要です。
使用は適度な量を保つことに気をつけましょう。
果糖の過剰摂取による肝臓への負担も知られています。ココナッツシュガーに含まれる果糖によっても同様の結果が起こり得ます。肝臓機能の低下は多くの病気を引き起こす原因にもなってしまいます。
また、当然ながら糖の摂りすぎは、メタボリックシンドローム、肥満、糖尿病、心血管疾患などあらゆる問題の原因となります。
これらの点においても、過剰摂取には十分に注意が必要です。あくまでも糖分であることは忘れたくはないものですね!
ココナッツシュガーを使ったレシピ集です!
関連記事 ⇒ ココナッツシュガーを使った美味しいレシピ14選!人気商品3選も!
ココナッツシュガー噂の危険性まとめ
GI値が35と聞くと、ココナッツシュガーは、テーブル砂糖に変わる素晴らしい甘味料であるような錯覚に陥ります。
しかし、ご説明したとおり、ココナッツシュガーとはいえ、やはりカロリーの高い糖質であることには変わりはありません。
手放しで喜んで摂取できるというものではないという事ですね。
摂りすぎは控え、適度に甘味料は楽しむのが良いようです。
関連記事
▶ ココナッツミルクって何?オイルとの違い、栄養素、その効能とは?
(By ゼウス23世)