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万能薬として新たなブームの亜麻仁(アマニ)油
アトピーや花粉症、アレルギー、生理痛、糖尿病、そしてがんにまで効果があると言われている亜麻仁(アマニ)油。最近その幅広い効果、効能に大変注目が集まっています。健康効果だけでなく、ダイエット効果、アンチエイジング効果も期待できるので、美容フリークの方々の間でも人気。そこで今回は亜麻仁(アマニ)油がもっている、その多様な効果についてまとめてみました。特に今から亜麻仁(アマニ)油を試そうかな、という人にはおススメの情報です。
◆亜麻仁油(アマニ油)とは
成熟した亜麻(アマ)の種子に圧力をかけ搾ったり、つぶして抽出することで得られる油になります。実は植物の種子から摂れる油って結構黄色っぽい(深いゴールド)色をしていて、亜麻仁(アマニ)油は空気に触れると固まる性質を持った乾性油です。
オメガ3脂肪酸の代表であるα-リノレン酸などの不飽和脂肪酸と、食物繊維を豊富に含んでいて栄養サプリメントの原料としてよく使われています。亜麻(アマ)の種子100g中には脂肪分が 41 g、食物繊維 28 g、タンパク質 20 gほどが含まれていて、カロリーは450 kcalです。
また、沸騰させたアマニ油はその乾燥性から、油絵具の木製品や皮革の仕上げ用のバインダーやワックスとしても使用されています。アマニの食物繊維は衣類の繊維としても昔から使われてきています。
◆アマニ油に含まれるオメガ3脂肪酸
必須脂肪酸は生命維持にかかせない脂肪酸ですが、人体の中では生成できません。そのため食事から体内へ摂取することが必要です。オメガ3はこの食事から摂る必要のある必須不飽和脂肪酸の1つです。成人では1日に2.0g 程度摂取すべきとされています。オメガ3はサケや青魚、大豆製品、緑黄色野菜などに含まれますが、それよりも効率よく摂取できるのが亜麻仁(アマニ)油となっています。
オメガ3が特に子供のカラダで不足すると、肌が荒れるという症状が出ます。それをそのままにしておくと、アトピーと診断されることがあります。
またオメガ3は炎症を強く抑制するという働きももっています。花粉症も炎症のひとつですから、オメガ3が豊富に含まれる亜麻仁(アマニ)油を摂取すると花粉症を和らげたり、予防できたりします。ぜんそくにも効くと言われています。
オメガ3はDHAの不足も補うこともできます。DHAは脳神経細胞を健全化させ、頭がよくなる物質として有名ですが、ほかにも精神状態を安定させる効果ももっています。ですからうつやアルツハイマーにも効くと言われています。
◆アマニ油の効能
以上のように、アマニ油はたくさんの良い効果を私たちにもたらせてくれます。そして、そのほかにも下記のような効果があることも報告されています。
糖尿病予防
不飽和脂肪酸の脂肪は蓄積しにくく、血糖値を抑制するという性質から、糖尿病の治療にも役立ちます。海外では1950年代から亜麻仁(アマニ)油が糖尿病の食事治療に使われてきました。
がん予防効果
α-リノレン酸はがん細胞の成長を抑える働きをします。特に乳がん、前立腺がん、肺がんに威力を発揮するという報告もあります。
生理痛の緩和
生理痛の原因のひとつに、プロスタグランジンという女性ホルモンの過剰分泌というものがあります。このホルモンが過剰に分泌されると子宮収縮が大きくなり痛みが出ます。亜麻仁(アマニ)油にはプロスタグランジンの分泌を抑える力があります。
ダイエット効果
アマニ油に含まれる不飽和脂肪酸は、内臓脂肪を減少させる効果と高血圧や血糖値を改善させる作用があります。
美肌効果
「リグナン」という食物繊維成分が抗酸化作用を多く持っているので、細胞の老化の原因である活性酸素の働きを抑制してくれます。リグナンは女性ホルモンと似た働きをするので、加齢で女性ホルモンが減少して起こる美容のトラブルをも改善してくれます。
◆亜麻仁(アマニ)油を食べる時の注意点、良い商品の選び方
食べる時の注意点
このように魅力たっぷりの亜麻仁(アマニ)油は、サプリメントで摂取したり、ドレッシングなどに使って摂取しましょう。直接スプーン一杯なめて摂るのでもOKです。
ただし亜麻仁(アマニ)油の中には加熱調理に向かないものもあるので、加熱はできるだけ行わないように、生のまま冷たい状態で食べるようにしましょう。ちなみに加熱調理が可能なものは、カナダの会社が出している1種類のブランドは私の知っている限りではありますが、他の亜麻仁油は加熱すると煙がすぐ出て栄養成分も飛んでしまいます。
ちなみに、酸化しやすいから加熱に向かないとよく聞きますが、(亜麻仁油に限らずエゴマも)
油が酸化するというのは、正確には
1)空気に触れる(酸素に触れる)ことによる酸化
2)植物油は、加熱して発煙点を超えると(煙が出始めると)質が変わり酸化物が出はじめる
という2点を指します。けど1)2)がごちゃまぜで語られていることが多いです。
そして、生のちゃんとした油であればあるほど、1)の空気に触れると酸化しやすくなっていきますので、開封したらなるべく早めに1カ月を目途に使い切るようにしましょう。
ちゃんとした製品の選び方
熱を与えず搾油したコールドプレス製法で作られた亜麻仁(アマニ)油を選ぶようにいたしましょう。
それから瓶はプラスチックのものはさけ、やはりちゃんとした遮光の入ったガラス瓶で売られているものを選びたいものです。
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開封前も光が当たらない冷暗所で保管するようにいたしましょう。植物油脂は凍らないので、買ったあとしばらく使わない時は冷凍庫に入れておくのも良いでしょう。
開封後は酸化が始まりますので、すぐに蓋をきつく締め、必ず冷蔵庫へ入れるようにしましょう。
(by ゼウス23世)