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天然オイル、不飽和脂肪酸はとても繊細
少なくとも不飽和脂肪酸系の食用油に関しては、(ココナッツオイルなどの飽和脂肪酸は酸化の影響はない)その売られている荷姿、販売容器にも特に気をつけたいものです。
ある通販メインの物流倉庫会社を見学させてもらう機会があったのだけれど、オメガ系の植物油(しかも酸化しやすいと言われている食用油)がプラスチック容器のボトルのまま、西日が当たる場所に単純に積まれてあったのには驚きました。
どこのメーカーの製品かはここでは内緒だけれど、オイルの色がキレイに見えやすいからという理由なのか、透明なガラス瓶で売っているオイルであったり、軽くて安いのが理由でプラスチック製容器に入ったような食用オイルは、すぐに品質に影響を受けてしまいます。
この倉庫会社自体もこういった保管扱いの指示もまったく受けていないんでしょうね。何の注意も払っていないようでした。
100%植物オイルが劣化する3大要素
意外だけどオメガ3、オメガ6、オメガ9系、不飽和脂肪酸の多く入った植物油の取り扱いについてよく知っている方はまだ少ないです。
オメガ3系の荏胡麻や亜麻仁油だけは酸化しやすいオイルだから気をつけよう、というのは間違っていて、オリーブオイルを含めて100%ピュアな植物オイルはみんな酸化の影響を受け、味がかわったり、異臭がするような品質劣化が起こりやすいものなんです。
では、品質劣化の大きな原因は何でしょうか?
① 酸素に長く触れること
酸素に触れている時間が長いほど、オイルが酸素結合することによって、品質が劣化します。いわゆる「酸化」というやつです
② 日光(UV)
太陽光(ウルトラバイオレット)が直接あたることによっても「酸化」が加速し、異臭(酸敗臭)の原因になります。
③ 温度差
急激に温度がアップダウンすることも太陽光と同じく、「酸化」をすすめる要因になります。
以上が三大要素になります。
100%植物オイルの取り扱い上の注意点
植物油を使った後は、ボトルの状態できちんとキャップをしめるようにしましょう。未開封だからといって部屋の中の太陽光のあたりやすい窓側や、ストーブなど近くにはおかずにキャビネットの中など暗くて熱の影響を受けにくい場所に保管しましょう。出来れば、未開封であっても冷蔵庫の中で保管するのがベストです。
あと、注意が必要なのは、調理で使用している最中に、ちょっとの間だからと言って、ガスレンジの近くに置くのも気をつけて!(温度差を産みます)
調理で油を注いだら面倒でも都度すぐにキャップを強くしめて、すぐに冷蔵庫に戻すようなクセをつけてくださいね。過熱に強いと言われているオリーブオイルに至るまで、このような扱いを常に心がけるようにしたいものです。
購入する際にも気をつけて
購入する際には、少なくともガラス瓶。そして、遮光をほどこしてあるダークカラーのガラス瓶の製品を選びましょう!
未開封の商品といえども、100%植物油は太陽光の影響を少なくとも受けてしまいます。日焼けに敏感なあなたなら良くご存知でしょうけど、陳列棚に並べられてる状態の商品も、UVや蛍光灯の影響を受けてしまいますから。
琥珀色や、緑、紫がかったダークカラーのガラス瓶に入っているのは高級感の演出では決してありません。製品に対する供給者の愛情なのだろうと少なくとも私は思っています。
そもそも、プラスチックや透明ガラスの瓶に入った食用オイルを何の変かも品質上の問題もないだろうとして売っているっていうことは・・イコール? 品質劣化に強くするために改良を施した、100%ピュア植物オイルではないと言っているのと同じではないでしょうか?