はじめに
代表的な緑黄色野菜といえば「モロヘイヤ」。
その栄養価の高さから野菜の王様とも呼ばれるほどです。
でも「生で食べても大丈夫?」という疑問が頭をよぎりますよね。
実はアクが強く、生食で体調不良を起こす可能性があるという話もあります。
今回は、モロヘイヤを安全に楽しむコツと栄養素などを詳しくご紹介いたします。
モロヘイヤとは?栄養豊富なスーパーフード!
モロヘイヤはエジプト原産の緑黄色野菜で、「王家の野菜」と呼ばれる由来が示す通り、古代から栄養価の高さが認められてきました。
β-カロテン(ビタミンAの前駆体)やビタミンC、E、Kを豊富に含み、特にカルシウムはほうれん草の約5倍の量を含有します。
粘り気のある食感はペクチンやマンナンという食物繊維で、血糖値や血圧の調整に効果的とされます。
モロヘイヤは生で食べられる?危険性と注意点
「生で食べるのは避けたほうが良い」と専門家は指摘しています。
モロヘイヤの種子やサヤには「ストロフェチジン」と呼ばれる強心配糖体が含まれ、めまいや嘔吐を引き起こす毒性があります。
特に成熟した種子やサヤは危険で、過去に牛の死亡事例も報告されています。
ただし、一般の流通品は若い葉のみを使用しているため、生食しても問題ないとされていますが、アクやえぐみの問題があります。
また、生で多く食べると胃腸に負担がかかるため、下茹でや加熱調理が必須です。
モロヘイヤの安全な食べ方とは?
下茹でが基本です。
20~30秒の熱湯で茹で、冷水で締めて水気を切るのがポイントです。
茎と葉は火の通りが異なるため、茎を先に加熱し、葉は後から加える方法が効果的です。
炒め物や天ぷらにも最適で、栄養素を損なわず食感を活かせます。
下茹での基本ルール
20~30秒の熱湯処理:塩を少々加えた熱湯で茹で、冷水で締めることでアクを抜きます。これで、モロヘイヤの鮮やかな緑色を保ちつつアクを抜くことができます。
茎の調理法:茎は火の通りが遅いため、葉とは別途加熱時間を調整します。
栄養素を守る調理法:炒め物や天ぷらはさっと加熱し、長時間の加熱は避けます。
まとめ
モロヘイヤは生食は避けつつ、下茹でや加熱調理で安全に摂取できます。
毒性のある種子やサヤは一般流通品には含まれませんが、家庭栽培の場合は注意が必要です。
β-カロテンやカルシウムを効率的に摂取するためには、さっと加熱する調理法が最適です。
栄養価の高さと食感の特性を活かし、これからの夏の食卓に彩りを添えてみてください。