カット野菜のおすすめの保存方法|冷蔵、冷凍、干し(乾燥)|とカット野菜の栄養
働く女性が増えた現代、仕事に家事に育児に・・・時間との勝負となる場面がたくさん出てきます。毎日の家事である食事作りは、なるべく手早く行いたいもの。食事作りの時短テクニックは、数ありますが、今回は、カット野菜のおすすめ保存方法「冷蔵・冷凍・干し(乾燥)」とカット野菜の栄養についてご紹介していきたいと思います。
どのように保存したら、カット野菜たちは長持ちしてくれるのでしょうか?
この記事の目次
カット野菜のおすすめの保存方法
野菜は、収穫した後も呼吸を続けて生きていると言われます。呼吸をすることで、野菜自身の甘味や成分を消費していますので、味が落ちていきます。また、野菜は、8割以上が『水分』で構成されており、組織が柔らかく、品質を保つのが非常に難しいのが難しい点です。カット野菜ならばなおさらです。
カット後の野菜をストックするのは、料理作りの効率が上がり非常に便利ですが、カット前の野菜とは異なり、日持ちさせにくいのがデメリットです。しかし、適した方法があり、それによって日持ちは良くなります。カット野菜を上手に保存して、無駄なく使うための工夫をご紹介したいと思います。
【1】冷蔵保存
野菜の保存と聞くと、冷蔵庫の“野菜室”に入れると良いと思いがちですが、カット野菜の場合は、“野菜室”ではなく、“冷蔵室”がおすすめです。カットした野菜は、温度が高くなるとカットした部分から菌の繁殖や変色が起こりやすいため、温度の高い野菜室よりも冷蔵室の方が保存に向いています。“チルド室”は、冷蔵室よりも温度は低いですが、野菜には温度が低すぎていて凍結してしまう恐れがあるので適していません。
【2】冷凍保存
カットして生のまま保存できるもの、少しだけ加熱するもの、しっかり加熱するもの、つぶしておくものなど野菜によって様々です。各野菜の特徴に応じて、また用途別に下処理を適切に行う必要があります。また、包装方法も使い分けると更に味落ちを防止できます。
食材別の適切な冷凍保存の方法
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保存方法 |
きゅうり |
薄切りしたり、1cm程度の輪切りにし、重量の1%程度の塩で塩もみし、水気を搾ってラップやジッパーバッグに入れて冷凍保存します。 |
小松菜 |
生のままカットし、なるべく空気を抜いたらジッパーバッグに入れ、冷凍保存します。 ただし、調理後シャキッとした歯ごたえは残らないため、スープ類や鍋物などに向いています。 |
ほうれん草 |
ほうれん草は、生のままでも冷凍保存することができます。 また、沸騰したお湯で30秒ほど、かために茹でてからジッパーバッグなどに入れて、冷凍保存することもできます。おひたしや炒め物など通常使う料理に使用できます。 |
キャベツ |
キャベツは、生のままでも茹でたものでも冷凍できます。 使いやすい大きさにカットし、そのままジッパーバッグに入れて冷凍保存します。生のまま冷凍保存したものは、解凍後塩もみをしたような感じでしんなりと解凍されます。 茹でる場合は、熱湯で10秒ほど茹でてから冷水に摂り、水気をよく拭き取ってからジッパーバッグに入れます。茹でて保存する場合は、解凍後、水っぽくなってしまうため、炒め物には向きません。 |
玉ねぎ |
玉ねぎを冷凍保存して、解凍すると食感が失われやすいため、炒め物などには向きませんが、あめ色玉ねぎやミートソース、ハンバーグなどに使用する分にはおすすめです。 |
トマト |
トマトは、冷凍する場合は、カットせずにそのまま生の状態で冷凍します。 |
なす |
生のまま冷凍もできますが、味が落ちてしまいますので、煮込み料理など解凍後の料理も限定されてしまいます。 美味しく冷凍保存するには、焼きなすにしてから冷凍するものがおすすめです。グリルなどで皮が黒くなるまで焼き、皮を剥いて冷ましてから、適当な大きさにカットし、ラップで包んでからジッパーバッグにいれて冷凍保存します。 |
ピーマン |
使いやすい大きさに切って、ジッパーバッグに入れて冷凍保存します。解凍すると、風味や食感は落ちてしまいますので、味噌炒めなどの濃い味付けのものやじっくり焼く調理に向いています。 |
かぼちゃ |
生のままでも冷凍できますので、使いやすい大きさにカットして、ジッパーバッグに入れて冷凍保存します。 また、加熱してマッシュしたものをラップに小分けして冷凍保存することもできます。 |
にんじん |
大きめにカットしたものは、冷凍に向いていませんが、薄めにカットしたものや千切りなどは、冷凍にも向いています。カットしたにんじんは、生のままジッパーバッグなどに入れて冷凍保存します。 |
ごぼう |
ささがきや、千切り、乱切りなどにカットし、水にさらしてアク抜きをした後、水気を拭き取りラップやフリーザーバッグなどに入れ、冷凍保存します。 |
大根 |
大根は、厚切り(3~4cm程度)で冷凍保存します。ひとつずつラップで包み、ジッパーバッグに入れて冷凍保存します。 また、大根おろしにしてから冷凍保存する方法もあります。この場合は、摩り下ろしてからそのままジッパーバッグに入れます。粗くおろすよりもきめ細かくおろした方が、食感も悪くならず美味しく食べられます。 |
きのこ類 |
石づきを取って、小房に分けたきのこ類は、ジッパーバッグなどに入れて冷凍保存します。 |
じゃがいも |
茹でてマッシュし、ジッパーバッグなどで密閉します。この時、小分けにしてラップに包んでからジッパーバッグに入れると更に保存性が高まります。 |
長芋 |
生のまま摩り下ろして、ラップなどで小分けしてからジッパーバッグに入れて冷凍保存します。 また、1cm程度の輪切りなどにして水気を拭き取り、ラップなどで小分けして冷凍保存します。 |
【3】干し(乾燥)野菜にして保存
他にも、野菜をカット後、干してから保存する方法もあります。この干し野菜には、多くのメリットがありますので、ご紹介したいと思います。
まず、そのままカットした状態で保存する野菜と比較して、長期保存ができるということです。干し野菜は、干すことで野菜の水分を飛ばします。数日間じっくりと天日干しし、カラカラになるまで干すことで、乾物と同じように非常に長い間(数週間~半年程度)保存することができます。
次に、栄養価が高くなることです。天日干しすることで、野菜に含まれるビタミンD、ビタミンB群、カルシウム、鉄分、ナイアシンなどの数値がアップすると言われています。
そして3つ目は、旨味が増すということです。干すことで、野菜の青臭さが抜けて、甘味が増し、水分が抜けるため味が凝縮して美味しくなります。また、干した時に野菜が温められ、酵素が活性化してうま味成分が生成されると考えられています。旨味が増して美味しくなった干し野菜は、少量の調味料で味が決まるため、減塩にも繋がります。
他にも、時短調理が可能、歯触りが良くなるなど、カット野菜を干すことでのメリットはたくさんあります。
カット野菜の栄養
カット野菜は栄養が無いとも言われていますが、無いわけではありません。
確かにカットしてから時間が経っていますので、野菜の種類や栄養素によっては3~5割程度の栄養が落ちると言われています。しかし、カット野菜は新鮮なうちに加工して出荷しているので、むしろ食品スーパーなどで野菜を丸ごと買って調理するよりも鮮度がよい場合もあるため、かえって栄養が摂れることもあると言われています。
生のままのカット野菜の栄養価は、若干落ちますが、カットしてすぐに天日干しして、干し野菜などにするならば話は違い、栄養素によって栄養価が増すものもあり、おすすめです。
カット野菜の保存方法、栄養まとめ
カット野菜は、便利な反面、栄養価が落ちてしまうというデメリットがあります。また、広まった情報の中には、カット野菜の栄養が全くないように説明している文書もありますが、栄養価によって何割か減ってしまうものもありますが、全くないわけではありません。
また、冷凍保存は、長期の保存が期待できますが、冷凍することで味や食感が変化してしまいますので、各野菜の下処理や調理方法を適正なものにすると、美味しく仕上がります。
また、カットした野菜で一番の長期保存可能な方法が干し野菜です。干し野菜は、旨味が増したり栄養価が増すなどのメリットもたくさんありますので、非常におすすめの方法です。
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(By ディオニソス)