ブロッコリースプラウトとは？カイワレ大根、スーパースプラウトとの違い

今や日本のどの食料品売り場に行っても置かれるほどポピュラーな食品となったブロッコリースプラウト。ブロッコリースプラウトの栄養成分スルフォラファンには、多くの効果があって、全世界で大人気の食材の一つです。

そんな、ブロッコリースプラウトとは、一体どのような野菜なのでしょうか？

今回は、ブロッコリースプラウトとは何？かいわれ大根との違い、ブロッコリースプラウト誕生の歴史、ブロッコリースーパースプラウトなどについて、ご紹介していきましょう！

ブロッコリースプラウトとは？

ブロッコリースプラウト！スプラウトっていう名前もよく聞くようになりました。

スプラウトとは、野菜や豆類、穀類の種子など人の手によって発芽させた“新芽”の総称になります。

なので、ブロッコリースプラウトというのは、発芽１週間程度の“ブロッコリーの新芽”のことを指し、そのまま成長していけばブロッコリーへと成長していく新芽のことです。

他のスプラウト類と比較しても、とってもマイルドな味わいで食べやすいのが特徴です。

スプラウトにはこれから大きく成長していくための栄養素やパワーが最も豊富に含まれていて、種子や成長後の野菜そのものに比べても、一部の栄養価や酵素がたっぷり含まれています。

スプラウトの分類

スプラウトは、生育方法によって、主に“もやしタイプ”・“かいわれタイプ”・“中間タイプ”の３種類に大別されるので覚えておきましょう。

またこれら以外にも、発芽後に種ごと食べるもの（発芽玄米、緑豆、小豆、レンズマメ、ヒヨコマメなど）といった分類もあります。

ブロッコリースプラウトは、かいわれタイプのスプラウトに分類されます。

ブロッコリースプラウトとかいわれ大根の違い

よくある間違いあるあるに、かいわれ大根との区別がつかないという意見もあります。

（↑画像：ブロッコリースプラウト）

（１）形状や味の違い

かいわれ大根は、大根の新芽で、漢字で“貝割れ”と書くように、貝が開いた形に芽を出します。味は大根というだけあって、ピリッとした辛味があります。

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽で、カイワレ大根に似た形はしているものの、茎も葉の部分も細くて短いつくりになっています。味は、ごくわずかな苦味や辛味はありますが、ほとんど気にならない程度のマイルドな風味。なので辛味などが苦手な方にも美味しく食べられます。

（↑画像：かいわれ大根）

（２）栄養価の違い

ブロッコリースプラウト、カイワレ大根、可食部各100g当たりの数値です。

データ引用元：文部科学省　食品データベース
　https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html

（３）違いの特徴として

• パントテン酸は、ブロッコリースプラウトの方が数値は高く、β－カロテンやレチノール、ビタミンＫなどは、カイワレ大根の方が数値は高いです。
• その他は、食品成分表を見る限りでは、成分毎に多少の違いがあるもののブロッコリースプラウトとカイワレ大根には栄養価の違いはあまり見られないように思います。
• その他の成分として、かいわれ大根には、免疫力向上、うつ病の改善、安眠などに効果がある“メラトニン”や、異常細胞の増殖を抑えて、ガンの発生を防ぐ効果のある辛味成分“イソチオシアネート”という成分が含まれています。
• さらにブロッコリースプラウトにはこのイソチオシアネートの一種の“スルフォラファン”が含まれており、とても強い抗ガン作用があります。スルフォラファンは、アブラナ科の野菜にしか含まれないフィトケミカルで、抗がん作用の他にも花粉症予防効果、ピロリ菌の除去効果、肝臓ケア効果、花粉症対策効果など、様々な効果が期待されています。

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 参考記事 
▶　ブロッコリースプラウトの栄養と７つの効果、おすすめのレシピ５選！

ブロッコリースプラウト誕生の歴史

ブロッコリースプラウトは、がん予防医学研究の権威であるアメリカのジョンズ・ホプキンス大学の教授ポール・タラレー博士によって発見されました。

ポール・タラレー博士は、身体の防御力を野菜の力で高めることができないか長い間研究を続けてきた第一人者。

様々な野菜をもとに研究をつづけた結果、1992年に野菜の王様と呼ばれるほど栄養価の高いことで知られているブロッコリーに、“スルフォラファン”という成分を発見。

このスルフォラファンが、身体の防御機能を大きく高める効果があることを明らかにしました。

さらに、ブロッコリーの品種や成長段階によってもスルフォラファン濃度が異なることを突き止め、スルフォラファンを高濃度に含むブロッコリーの品種探しに着手、結果としてブロッコリースプラウトを世に知らしめることになりました。

ブロッコリースーパースプラウトとは？

ブロッコリースーパースプラウトとは、スルフォラファンを最も多く含む時期のブロッコリースプラウトになります。発芽３日目のスプラウト状態のものを指します。

1997年、タラレー博士は、多くのブロッコリーの品種から、スルフォラファン濃度が高い品種を発見しました。そして、発芽３日目のブロッコリースプラウトには、成熟したブロッコリーに比べ20～50倍ものスルフォラファンが含有されていることも明らかにしました。

これが“ブロッコリースーパースプラウト”と名付けられ、同年その研究結果を発表、またたく間に全米中でブロッコリースプラウトの一大ブームが起こりました。

今では、ブロッコリースーパースプラウトは、世界的に注目される新たなスーパーフードとして、流行や美容に敏感なトップモデルやアスリート、多くのセレブたちに取り入れられています。

【１】ブロッコリースーパースプラウト食品成分比較

ブロッコリースプラウト、ブロッコリースーパースプラウト、可食部各100g当たりの数値です。

データ引用元：
文部科学省食品データベース：　https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html）
ブロッコリースーパースプラウト：日本食品分析センター調べ

多くの項目で、ブロッコリースーパースプラウトの方が栄養かが上回っていることがわかります。

スルフォラファンについては、ブロッコリースプラウトは成熟ブロッコリーの７倍以上、ブロッコリースーパースプラウトは成熟ブロッコリーの20倍以上にもなるので、

ブロッコリースーパースプラウトに含まれるスルフォラファンの含有量は、ブロッコリースプラウトの３倍にも上るのです。

【２】ブラシカ（BRASSICA）マーク

1997年全米ブームが起こった際に、ブロッコリースプラウトの粗悪品（スルフォラファンがほとんど含まれない）が多く出回るようになりました。

見た目では粗悪品かどうかまったく判断することができません。

そこで、ジョンズ・ホプキンス大学は、ブロッコリースプラウトにスルフォラファン濃度の認定基準を設けました。ブロッコリースプラウトの原料種子、栽培方法、検査方法に至るまで厳しい審査をクリアした生産者に“ブラシカマーク”を付与しています。

★　株式会社　村上農園

日本では唯一、株式会社村上農園がこの厳しい認定基準をクリアし、ライセンスを取得。

1999年には、ブロッコリースプラウトを、2001年には、ブロッコリースーパースプラウトの発売を日本で始めました。今では、多くの食品スーパーでも見かけるようになりしたね。

ブロッコリースプラウトとは、かいわれ大根、スーパースプラウトとの違いまとめ

ブロッコリースプラウトは、まだまだその歴史も浅くて新しいスーパー食材です。

ブロッコリースプラウトの発芽３日目に収穫されるブロッコリースーパースプラウトも今や “スーパーフード” として世界中から注目を集めています。

ブロッコリーのスプラウトは、他のスプラウト類と比較して味もマイルドで食べやすく、子どもから大人までたくさんの方にも受け入れられる人気の食品。

ブロッコリースプラウト、是非積極的に試してみていただきたいスーパー食材ですね♪

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（By ゼウス23世）