カカオマスの効能とは?カカオニブとの違い、栄養成分、人気チョコ作り方など
休み時間にちょっとエネルギーを補給したり、健康にも良いという定評のあるチョコレート。
チョコレートが健康に良い、と言われる最大の理由は、原料のカカオマスにあります。
- カカオマスって何?
- カカオニブっていうのもあるよ?
- カカオマスの栄養成分は?
- これらの成分がもたらせてくれる健康効果は?
- 効能たっぷりのカカオマスチョコを自宅で作ってみたいあなたへのおススメレシピ
などなどについて、ご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
カカオマスとは
カカオマス(cocoa mass)とは、カカオ豆から外皮と胚芽を取り除いたもの(胚乳部分)を発酵、乾燥、焙煎(ロースト)して作られます。最後に摩砕(まさい)と言って、細かく砕かれて、すり潰されロースト状に仕上がったものです。
このカカオマスは、主にココアパウダーやチョコレートの原料として使われます。
カカオマスには抗酸化作用の強い「カカオポリフェノール」やリラックス効果が高い「テオブロミン」が豊富に含まれています。さらにはミネラルや食物繊維もたくさん含まれているため、体に良い食品として見直され、人気が高まっています。
カカオマスとカカオニブとの違いは何?
カカオ豆から作られるチョコレート原料には、紛らわしい言葉がいろいろ出てきますね。
一度整理してみると、以下の図のようになります。
- カカオ豆はきれいに洗浄され、少しの時間、強力な熱源にさらされます
- この過程によって、カカオ豆の殻が剥がれやすい状態にします
- エアーガンによって、カカオの殻が吹き飛ばされて残ったものが「カカオニブ」、カカオ豆の外皮が取り除かれた状態のものになります
- そのカカオニブをさらに殺菌、焙煎して風味を増強したものが「カカオマス」
- 正確には細かく粉砕されペースト状に固めたものが「カカオマス」液体状のものを「カカオリカー」と呼びます
- さらに、カカオリカーかられた脂肪分(カカオバター)が取り除かれて乾燥、粉にしたものが「ココアパウダー」になります。
参考資料
https://naturya.com/things-we-love/cocoa-butter-vs-cocoa-paste
https://www.hninagourmet.com/shop-online/cacao-liquor-cacao-mass-cacao-butter-and-cacao-powder-what-differentiates-them
http://cooking.stackexchange.com/questions/35590/chocolate-difference-between-cocoa-mass-and-cacao
http://www.theobroma.com/cocoa-pruducts/trade-cocoa-mass
カカオマスを原料とした製品の代表は?
【1】 ココアパウダー・ココアバター
カカオマスにはココアバターと呼ばれる脂肪分が約55%含まれています。カカオリカーの状態から、圧力機によって、カカオバターを取り除いで固めたものがココアケーキと呼ばれます。
そしてこのココアケーキをミル(粉砕機)にかけてパウダー状にしたものがココアパウダーです。この時点でココアパウダーに含まれる脂肪分は11%~23%になります。
【2】 チョコレート
チョコレートの歴史は非常に古く、紀元前2000年ほどにまでさかのぼります。ただ、当時のアステカ人やマヤ人にとって、チョコレートは嗜好品ではなく薬だったのではないかといわれています。そのことは16世紀ヨーロッパの記録とも一致しています。
その記録にはチョコレートの滋養強壮、疲労回復、長寿など100以上にもなる効能が記されていて、中世においてもチョコレートが薬として珍重されてきたことが良くうかがえます。
現代におけるチョコレートは、数種類のカカオマスがブレンドされたり、砂糖、練乳、ココアバターなどが加えられ、その配合の比率によってもいろいろな種類の味を楽しむことができるようになっています。
カカオマスの栄養成分って
カカオマス(リカー)には約53%のカカオバター(脂肪)、約17%の炭水化物、11%のタンパク質、6%のタンニン、および1.5%のテオブロミンが含まれています。
中でも最大の特徴は、カカオポリフェノールとテオブロミン、そしてビタミン・ミネラル成分です。
(1) =ポリフェノール=
植物に含まれているポリフェノールは抗酸化作用があることから、老化防止の成分として広く知られるようになりました。植物のしい踏み、苦みや色素の成分でもあります。
カカオに含まれるカカオポリフェノールは、特にコレステロール酸化を防いで、動脈硬化を予防する力が強いとも言われています。
最近ではカカオポリフェノールが癌を予防し、さらに、ストレスへの抵抗力を高めるとの研究報告もあるほどです。
(2) =テオブロミン=
集中力や記憶力、思考力を高める働きがあります。自律神経のバランスを正常に保つ効果があるので、リラックス効果を期待できます。
(3) =ビタミン・ミネラル類=
ビタミンEやナイアシンなどのビタミン類が豊富に含まれています。また、カルシウムや。鉄分の酸素補給を助けてくれるマンガン、肝臓や皮膚細胞にとっても大切な亜鉛などもよいバランスで含まれています。
人気の秘密!カカオマスの効能3選
【1】 抗酸化作用
カカオマスやダークチョコレートがすすめられる最大の理由がこのカカオマスが持つ抗酸化作用です。
チョコレートやココア独特の苦みの正体は「カカオポリフェノール」です。このココアポリフェノールには強い抗酸化作用があり、私たちの体内の細胞の酸化を防いでくれます。そのため老化防止効果への期待は非常に大きなものといえるでしょう。
カカオポリフェノールの抗酸化力は、赤ワインに含まれているポリフェノールよりも強いとも言われています。
【2】 コレステロール脂肪燃焼
カカオの脂質にはコレステロールの減少を助けるオレイン酸も多く含まれています。そのためダイエットの効果にも注目が集まっています。さらに、カカオポリフェノールによる悪玉コレステロールの減少効果も大きく期待されています。
【3】 幸せホルモン|ストレス抑制作用
カカオマスには、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」をはじめ、ストレス防止に役立つとされる「トリプトファン」も含まれています。
トリプトファンは、セロトニンやメラトニンなどストレス軽減作用のあるホルモン物質に変換される必須アミノ酸です
しかし、トリプトファンは熱に弱い特性もあるので、調理されたものより生カカオにより多く含まれていると言われています。
カカオマスを使った人気チョコレシピ5選
バレンタインやホワイトデーの友チョコ返しに!身体に良いカカオマスをたくさん使った手作りチョコなら、みんなから憧れの目で見られること間違いなしですね。
【1】 カカオマスから作る、ベーシックな手作りチョコレート
<材 料(6人分)>
- カカオマス 40g
- ココナッツオイルorカカオバター 35g
- 砂糖(ラカント使用) 30g
<作り方>
- カカオマスは細かく刻む。ココナッツオイルは削りとって細かい状態にする。
- ミルサーの小カップに砂糖を入れてよく混ぜ、粉末にする。
- ボウルに1、をいれ50度の湯せんで溶かす。
- 水にあて28度まで冷やす。お湯にあて31度まで温める。
- 型に流しいれて冷蔵庫で冷やし固める。
詳細⇒ 楽天レシピ
【2】 クラシカルなチョコレートケーキ
<材料>
- スイートチョコレート 30g
- カカオマス 30g
- 生クリーム 60cc
- バター 50g
- ココア 40g
- 卵黄 3個分
- グラニュー糖 35g
- 卵白 3個分
- グラニュー糖 60g
- 薄力粉 20g
- 粉砂糖、生クリーム
<下準備>
- 型の底と側面(型の1.5倍の高さ)に紙を敷く。オーブンペーパーより半紙やグラシン紙のほうがすべらなくてよい
- チョコレートとカカオマスはできるだけ細かく刻む
- バターは温室にもどす
- 薄力粉はふるう
- オーブンを170度に温める。
<作り方>
- まず小鍋に生クリームを入れ火にかけます。沸騰したら火を止め、チョコレートとカカオマスを加え、ツヤが出るまでしっかりと混ぜます
- バターにココアを加えて練り込みます
- 1の粗熱をとり、2に加えしっかりと混ぜます
- ボールに卵黄とグラニュー糖を入れ白っぽくなるまでかき混ぜます
- 3に4を加え全体がなめらかになるまでよく混ぜます
- 卵白にグラニュー糖を数回に分けて加えしっかりと泡立ててメレンゲを作ります
- 5に6の半量を加え、メレンゲをつぶさないようにゴムベラでさっくりと混ぜます
- 薄力粉を振り入れ、練らないように注意しながら混ぜ合わせます
- すぐに型に流し入れ170度に予熱したオーブンで45分ほど焼きます
- 焼きあがったらケーキクーラーで冷まし、切り分けてお皿に盛り付けます。粉砂糖を振りかけ、生クリームを添えたら完成です
詳細⇒ NTVレシピ
【3】 ビーガンVeganパヴェ・ショコラ(生チョコ)
<材料>
- カカオバター(ココアバター) 60g
- カカオマス 40g
- きび砂糖 70g
- 豆乳 100ml
- バニラエッセンス 少々
- ココアパウダー(仕上げ用) 適量
<作り方>
- カカオバターとカカオマスを細かく刻みボウルに入れ、かき混ぜながら湯煎で溶かします
- 完全に溶けたら湯煎からはずし、きび砂糖を加えよく混ぜます
- ここへ豆乳とバニラエッセンスを加え、ムラにならないようにしっかりと混ぜあわせます
- 型にクッキングシートを敷き込み、3を流し入れて冷凍庫で2時間ほど冷やします
- しっかりと固まったら型から取り出し、食べやすい大きさに切り分けココアパウダーを振りかけて完成です
詳細⇒ エキサイト
【4】 大人のガトーショコラ
あっという間に作れちゃうのに、濃厚で少し苦みもあるガトーショコラは大人にぴったりです。カカオマスたっぷり本格的なガトーショコラを♪
<材料(パウンド型1個分)>
- カカオマス 150g
- 砂糖 100g
- 卵 3個
- 薄力粉 大さじ4
- ベーキングパウダー 小さじ1/2
- アーモンドなどのナッツ類 好きなだけ
<作り方>
- カカオマスを耐熱ボウルに入れ、何度かかき混ぜながら電子レンジで溶かしていきます
- 砂糖と卵を加えよく混ぜます
- 薄力粉とベーキングパウダーを振るい入れ、練らないように注意しながらツヤが出るまでしっかりと混ぜます
- ナッツを入れ軽く混ぜたら、オーブンシートを敷いた型に流し入れ、200℃で10分、180℃で30分ぐらい焼いたら出来上がりです
詳細⇒ クックパッド
【5】 簡単♪低糖質なフォンダンショコラ
ダイエット中でも安心のカラントSを使ったヘルシー&美味しいフォンダンショコラです。糖質制限中のあなたにピッタリ♪
<材料(マフィン6個分)>
- 無塩バター 100g
- カカオマス 100g
- デカントS 100g
- たまご 3個
<作り方>
- 湯煎または電子レンジでバターとカカオマスを溶かします
- カラントSと卵を加えよく混ぜます
- 型に流し、200℃に予熱したオーブンで10~15分ほど焼いて完成です(スプーンで途中軽く押してみながら火の通り具合を確認!時間を調整してみてください)
詳細⇒ クックパッド
カカオマス食べ過ぎに注意!
健康に効果的であると言われているチョコレートはカカオ含有が高いチョコレート。カカオ70以上など。
カカオマスの必要量は、1日にピュアココア1杯分、カカオ含有量が70%以上のチョコレートで50グラムほどであると言われています。
カカオ含有量の少ないチョコレートや、特に砂糖が多く添加されているチョコレートは控えめにするようにしましょう。
カカオマスまとめ
ORAC値(活性酸素吸収能力値)もとても高いカカオビーンズ(カカオ豆)。そんなカカオ豆成分の塊である「カカオマス」の効能をご紹介しました。
バレンタインやホワイトデーの頃にやたらと食べたくなるチョコレートですが、年中必要なものであることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
ただし、チョコレートだから良いというものではなく、ちゃんと原料成分をみて、選ぶようにしてみてくださいね。
そして何より、大切な人にはきちんとカカオマスたっぷりで健康効果がばっちり見込める手作りチョコでおもてなしをしたいものですよね♪
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(By ゼウス23世)